知られざる鳥羽の魅力をたっぷりお届けします!
(豊田祥三 鳥羽市文化財専門員)
■郷土学習に取り組んでいます!
鳥羽市は豊かな歴史文化をもつまちです。代表的なものとしては「真珠と御木本幸吉」「海女」「九鬼嘉隆と鳥羽城跡」の3つのテーマが挙げられます。そのほかにも千代田生命保険設立の父、門野幾之進や鳥羽商船学校の創始者近藤真琴など多くの人材が鳥羽から出ていますし、各地域には多くの祭りや伝統行事も伝承されてきました。文学の面でも三島由紀夫の代表作で神島を舞台にイメージして描かれた小説『潮騒』やミステリー作家の大御所である江戸川乱歩も鳥羽で青年期を過ごしているなど、本当に数多くの歴史と文化があります。
このような豊かな歴史文化を地元の子どもたちに知ってもらい、郷土への愛着を深めてもらうために、平成29年度に郷土学習テキスト『とばっこ探偵団』を刊行しました。市内の小学生に配布し、4~6年生は先に挙げた3大テーマについて学習し、各校で検定を行っています。
これまで、岩田準一の『鳥羽志摩の民俗』『志摩の海女』などの先駆的な研究や、海の博物館の存在もあり、漁業や漁村文化など、民俗の分野については研究・資料収集が行われてきましたが、郷土の歴史の研究は活発とはいえない状況です。今後、郷土学習を通して子どもたちの中で、これらの調査研究を担う人材が出てきてくれることを期待しています。
なお、『とばっこ探偵団』のテキストは一般には配布しておりませんが、市のホームページ、市立図書館で閲覧が可能です。ぜひ、ご覧ください。
問合せ:教育委員会生涯学習課
【電話】25-1268
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