地域おこし協力隊として活動をしていただいた横尾総一朗さんと三好美咲さんが、任期を満了し退任されたことから、これまでの取り組みや暮らし、今後の活動について紹介します。
横尾 総一朗(よこお そういちろう)
令和3年7月1日から菅島「循環可能な強い島をつくる~仕組みクリエーター~」として活動してきました。
■協力隊に応募した理由
元々絶滅危惧種などを研究しようと思い大学に進学しました。そこで学ぶうち、人間の社会活動によって影響を受けた種や資源は回復が非現実的で、現状が続くと環境資源分野において「持続可能な社会」はほど遠いと感じました。
この状況を改善するために、まずは実績を作ろうと離島地域と連携できる協力隊に応募しました。
■これまでの活動の成果
お世話になっている菅島は漁業が主な産業で、衰退する漁業の課題を資源問題も兼ねながら解決する活動をしました。
わかりやすい成果としては、この3年間で多くのかたに協力していただき
・魚のブランド化へ向けたスキームの確立
・ミシュラン連続掲載店への販売
・豊洲や築地市場への限定販売
などを達成することができたと思います。
■今後の抱負
これからも菅島にかかわり続けていきます。
漁業の課題は年々変わるため、その年ごとで目標が変わってしまいます。また、資源問題や漁業者数の衰退などへの対応は積み重ねが大切です。これらを前提に、漁師さんの希望をかなえつつも、資源の将来を見据えて行動できるよう、リードしていきたいと考えています。
三好 美咲(みよし みさき)
令和5年4月1日から答志島「離島における教育の質向上・生活の魅力向上」担当として1年間活動してきました。
■協力隊に応募した理由
離島生活への漠然とした憧れや、出産や育児を見据えた将来への不安、異文化の地域自治への学問的興味から、学部生の頃から旅行をしながら地方移住を検討していました。4年生の夏季休暇に、市の移住体験住宅をお借りして答志島で1か月ほど滞在しました。それをきっかけに海と一緒に過ごす日々の魅力を実感し、島のみなさんの朗らかな人柄に背中を押され、協力隊に応募しました。
■これまでの活動の成果
活動の拠点は答志島「ねやこや」です。ここは前任の協力隊が空き店舗を改修したもので、子どもの居場所や地域住民の集いの場となっています。私のミッションは「ねやこや」の自走運営です。「ねやこや」運営の試金石となるような企画に挑戦しようと、日本財団の補助を得て磯歩きや釣りといった海洋教育イベント、子ども食堂の補助金を用いたカフェのイベント、学習支援の補助金を用いた写生大会やコンサートなどを実施しました。企画に際しては大学生世代をボランティアに呼び込むことで関係人口の創出に努めました。加えて、地域行事や事務仕事など幅広く人手不足の解消に奔走しました。
■今後の抱負
この1年のいわば域学連携のフィールドワークを活かして子育て環境や住民自治に関する研究を進め、島の子どもたちにとって1つのロールモデルとなれたらと思います。「ねやこや」については、今年度の企画を地域で持続可能な形に収めつつ発展していけるよう、来年度以降も運営委員会事務局の1人として活動していくつもりです。
問合せ:企画財政課企画経営室
【電話】25-1101
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