■きらりと笑顔が輝くまち
“とばぐらし”の魅力を再発見
市では、移住相談のワンストップ窓口を設置し、都市部からの移住相談者を積極的に受け入れるため〝切れ目ないきめ細やかな移住支援〟に取り組んでいます。
鳥羽へ移住してイキイキと生活している移住者のかたにスポットを当て、普段当たり前に感じている暮らしの中にある魅力を再発見したいと思います。
◇鳥羽に移住して心が踊る毎日です。クリストフィス直子さん
今回は、令和6年5月にオーストラリア・パースから鳥羽市へ移住し、地域おこし協力隊として活動するクリストフィス直子さんに鳥羽市での生活についてお話をしていただきました。
地域おこし協力隊とは、都市部から地方へ移住し、農林水産業への従事や地域の生活支援など、その地域の課題解決に向けた「地域協力活動」を住民のみなさんと共に行いながら、その地域の活性化と定住を図る取り組みです。
◇鳥羽に移住するまでの生活は?
オーストラリアに約20年住み、会社員をしていました。最初はブリスベン、その後はパースで生活していました。パースでは良い先生と仲間に出会い、ずっと続けていたフラメンコでお金を頂く事ができるまでになりました。両街とも海と川があり、底抜けに明るい雰囲気が気に入っています。
◇鳥羽への移住のきっかけは?
パースに10年間住んだ後、「何か新しい事がしたいね」と夫と話すようになりました。当初は東南アジアやヨーロッパへの移住を考えていたのですが、ビザ取得に問題がない日本案が急浮上し、移住の第一条件である“私の実家、大阪から便利な海近”の街を探したところ、鳥羽に辿り着きました。鳥羽に着いてからは地域のかたや移住コーディーネーターのかたにとても良くしていただいて今に至ります。
◇移住することへの不安はありませんでしたか?
もちろんありました。夫は日本語ができないし、私も20年日本に住んでいなかったので、顔が日本顔なだけで肝心な事は何も知りません。しかも今までは夫が家の財務事務関係を全てやっていたので、日本では日本語ができる私が全部しなければならないと思うとプレッシャーでした。反対に夫はとても楽しそうでした。
◇実際の鳥羽での生活や人付き合いは?
朝起きて最初に聞くのは波の音です。魚売りトラックが来たらダッシュで坂をかけおります。夏はビーチが陰になる午後4時半に泳ぎに行き、夫がDIYした庭のハイテーブルでビールを飲みます。そしてまた波の音を聞きながら眠りにつきます。控えめに言って最高です。
鳥羽のかたがたにはお世話になりっぱなしです。何か相談するとうんうんと聞くだけではなく、本当に解決してくださるんです。そして何と言ってもフレンドリー。地元のイベントにはいつも誘ってくれ、日本語がつたない夫にも諦めずに話かけてくれます。野菜や魚など頂きますが、いつもお返しの必要がないように渡してくれます。気を遣わせない気の遣い方が素晴らしく、見習いたい事ばかりです。
◇鳥羽での暮らしの魅力は?
食べる事が大好きなので、食を通じて季節や文化を感じられるところが魅力です。鳥羽マルシェや朝市で“その日”の旬の地物が並んでいるのを見るとワクワクしますし魚売りトラックが来るのも楽しみです。今日は何かな?とアナウンスを聞くだけで楽しく、知らない魚だったら調べて調理法を想像したりして楽しんでいます。
鳥羽では、良く見かけるカメノテですが、私は安楽島朝市で初めて見ました。食べ方を教えていただいてインスタグラムに載せたところ、驚きの1万7千回再生!特にスペインとポルトガルのかたから「羨ましい!」「食べたい!」などとたくさんコメントを頂きました。あの辺りでは高級珍味だそうです。ちなみに第二の故郷オーストラリアからは「ほんまに亀の手を食べてるんかと思った。あんたやったら食べそうやしな」とのコメントでした。
◇プライベートの過ごし方は?
特別なことは何もしません。以前はいつも出かける計画を立てていましたが、鳥羽では家にいるだけで楽しいので、どこに行く必要もなく、泳いだりBBQをしたり、朝市で買った魚や野菜を料理したり、近くを散歩したり、フラメンコの練習をしたり、景色を眺めながらコーヒーやお酒を飲んだりと、“普通”に過ごす楽しさを味わっています。また、大阪のフラメンコ教室に月2回通っているので、その際には実家で家族団欒を楽しみながら、都会を満喫します。そして鳥羽に帰って来て海を見ながら新鮮な魚でビールを飲む。This is the lifeです。
◇地域おこし協力隊の活動内容について
ふるさと納税に関することを担当しています。ふるさと納税を通じて鳥羽の魅力を発信し、鳥羽ファンを増やしたいと思い活動中です。具体的には返礼品やそれを通じた鳥羽のPR、新しい返礼品の提案や登録のサポート、統計を基にした市場分析と提案などです。
◇地域おこし協力隊として今後どのような活動をしていきたいか
鳥羽にはすでにたくさんの魅力的な物・サービスがあります。それをどのように知ってもらうか、足を運んでもらうか、ファンになってもらうか。複数の要素があると思います。市役所のみなさん、観光協会のみなさんと協力しながら、一過性でない今後も継続できるような方法で、成長に貢献していきたいです。そしてなんといっても鳥羽の事業者様なしでは成り立たない制度ですので、お役に立てるような活動をしていきたいです。
問合せ:
企画財政課移住・定住係【電話】25-1227
企画経営室【電話】25-1101
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