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特集 だから、ここで。(5)

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京都府久御山町

▼久御山って楽しいって思ってもらいたい
多文化共生サポーター 藤村真美(ふじむらまみ)さん

千人以上の外国人が暮らしている久御山町。人口に対する外国人の割合は府内で最も高い。
「外国が大好き」そう話すのは、多文化共生サポーターに就任した藤村さん。普段は、農業を営みながら、英語・韓国語の語学力を生かし、観光案内所、韓国語教室、日本語教室で活動している。
観光案内所で出会った人に会うために海外に行くこともあるといい、「今年に入って既に3回、日帰りで韓国に行っています」とフレンドリーな笑顔を見せる。そんな分け隔てない笑顔に、出会う人たちは心を開くのだろう。
外国人が多いまちの現状に、「チャンスだと思う。毎月交流の場をつくっていけば、何か面白いことしているなって、外国人のコミュニティに広がっていくと思うんです」と定期的に交流できる場所が必要だと話す。
「農業体験ができるホームステイをしたら面白いと思う。京都市内ではできないようなことをして、久御山町って楽しいって思ってもらいたい」とアイデアは溢れてくる。
日本人だから、外国人だから―そんな先入観を藤村さんからは感じない。

▼子どもだけのまちを運営
ミニくみメンバー 黒川結生(くろかわゆい)さん 児嶋美都(こじまみと)さん 小寺志保(こてらしほ)さん

令和7年度の開館へ向けて建設中の「全世代・全員活躍まちづくりセンター」。そこに子どもが主体となって子どもたちのまちを運営する「ミニくみやま(ミニくみ)」の活動が始まっている。
3人はミニくみのメンバーとして、現在は12月に実施するセンター開館前のプレイベントに向けて出店ブースの内容を考えている。
黒川さんは、「物を作るのが好きで、アクセサリー作りの店をやりたい」とプレイベントへ期待を膨らませる。
児嶋さんは、「昨年参加して楽しかったので、今回も参加した。輪投げが楽しかったので、開館後もやりたい」とミニくみ参加への理由を話す。
小寺さんは、「センターは自分たちの秘密基地ができるみたいで楽しみ。勉強したり、クリスマスイベントをやりたい」と開館を待っている。
自分たちで自分たちが楽しめる場所をつくっていく。子どもだけの『まち』への夢は広がっている。

▼手話を知ってもらうきっかけに
手話サークルHAPPY(ハッピー) 澤﨑華香(さわさきはなか)さん

自身に聴覚障害があり、中学生のときの聾ろう学校で手話に出会った澤﨑さん。「目で見て確認できるコミュニケーションツールがあるのは衝撃でした」と手話に触れたことで、今まで聞こえていなかったんだと、自身の聴力を理解できたという。
現在は仕事をしながら、小・中学校や手話サークルHAPPYで手話を教えている。
「学校での手話教室は手話を知ってもらう良いきっかけだと思っています。でも、全員が手話をできるようになってほしいと期待しているわけではないんです。どうせすぐ忘れちゃうんだろうなぁという気持ちがあるから」と少し寂しそうな表情を見せる。
「教室がきっかけとなって、手話に興味を持った人が覚えてくれたらそれでいい。障害に理解を持ってほしいけれど、完全に理解してもらえるとも思ってないんです」とこれまでの自身の経験から大きな期待をしたくないという想いもこぼれてくる。
一方で、「学校での手話教室は思っていたより子どもたちの反応が良くて、それは素直に嬉しかった。その後に子どもたちがサークルに来てくれるようになったんです」と目を輝かせる。「将来、みんなが手話であいさつくらいはできるようになっていたらいいですね」と微笑む彼女の言葉からは、障害への理解が進んでいる未来への期待を感じる。

《手話言語条例》
久御山町では、平成30年12月に「あたたかい手の言葉でつながる心久御山町手話言語条例」を制定し、取り組みを進めています。

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