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〔特集〕かめおか霧の芸術祭「城跡芸術展2023」開催

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京都府亀岡市

■interview
城跡芸術展に出展するアーティストの中から、西野康造さんに話を聞きました。

◆とにかく自由に
西野 康造(にしの こうぞう)
1951年兵庫県生まれ。77年京都市立芸術大学彫刻専攻科修了。
自然現象から着想を得て、チタン、ステンレス、アルミニウムなどを素材とした繊細な構造からなる大型の彫刻作品を展開。

ニューヨークのグラウンドゼロにある4WTCのロビーに、直径が30mほどある大きな作品を設置しました。きっかけは、亀岡駅北の作品の10分の1ほどの小さな作品をシカゴやニューヨークのアートフェアに2、3点持って行ったことです。その作品が日本的だと、お客さんの目を引いていたところに、ワールドトレードセンターのオーナーの目にとまり、この作家とコンタクトを取りたいということで、ダイレクトに連絡がきました。
そして偶然にも、このタワーは、日本の建築家の槇文彦さんという方が建築されていた。槇さんとは、一度お仕事をご一緒させて頂いたことがありました。槇さんもこのスペースに作品を作れるのは西野しかいないと考えておられて、私のあずかり知らないところで推薦して頂いていました。こうして、オーナーの思いと槇さんの思いが偶然重なった。

作品づくりは、最初にコンセプトがあって、こうすべきであるという発想はあまりないです。自分を自由にして、そこから湧き出てくるというか、にじみ出てくるような感じです。
とにかく自由に。そういう方法で作品を作っているので、観る側もコンセプトというよりも五感で感じることの方が多いのだと思ます。

素材はチタンを使っています。軽くて強くて、色を付けるのにも自分の思いに近いものになる素材です。
ステンレスや鉄も併用しながら、主にチタン合金を使っています。

◇亀岡市は田舎ですけど、環境問題への取り組みとか、今の世の中が求めていることに努力されているという感じがします。今はとてもいいところへ来たなと、お世辞抜きでそう思っていますし、ここで作業できているのが幸せだと思っています。
翼のシリーズ作品も、アトリエに飛び込んで来た鳥だとかトンボや、あるいはクモの巣だとか、自然との接点があったから作れた作品で、亀岡市だからこそ生まれた作品だと思います。

私は、空間に合わせて作品を作り上げます。展示会場の空間と一体になった作品づくりを心がけています。そのため、思いを込められる空間を見つけるのに苦労しました。ただ、城跡芸術展は実力のある展覧会になってきていると思います。

城跡芸術展に出品する作品は、松の木の枝のような鉄の錆びた支柱で、高さが8mあります。駅北の作品より高さはあって、翼の幅は1回り小さいですね。イメージは松林の上に翼が飛んでいるというような感じになるんじゃないかなと思います。

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