■vol.28 入学式は春?秋?
北半球の多くの国々の学校では夏休み明けの9月から新しい学年がスタートします。理由の一つとして、昔は子どもが農作業を手伝っており、春から夏は忙しい時季に当たるので、農閑期になる秋からが望ましかったためです。日本でも明治時代の初めに西洋の教育が導入され、9月入学の時代もありましたが、その後、国の会計年度の区切りを採用しました。4月入学は国際的なスタンダードではないので、留学や編入の時期が合わせづらいという難点があり、一部の大学では9月入学を導入しているところもあります。しかし、日本の就職活動や国家試験などは春入学を前提として日程が組まれており、既存の社会システムを変更するには多くの問題があります。もし秋入学に移行すれば日本の入学式のシンボルは桜からどんな樹木に変わるのか考えてみるのも楽しいかもしれません。
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