新コミュとは、みんなで手を取り合ってつくる新しい地域づくりのこと。
そんな新コミュのキーマンを訪ねて話を聞きました。
■若者、よそ者、ばか者が地域を変える
No.6Amino島津連合区 三野徹男(みのてつお)さん
6つの区からなる島津連合区の連合区長、三野さんは話します。
ー島津はもともとすごく保守的な地域で、変化や新しい意見を望まないとこだったんです。これからの島津を考えると、若者が活躍しにくいのはダメだと思ったのがきっかけですね。後継者を育てないと。世代交代をすることが必要だと思いました。
令和元年、島津連合区を構成する愛宕区の区長となったときにそう感じた三野さん。その3年後に大きな転機がやってきました。推薦によって島津6区の連合区長になったのです。
連合区長となった三野さんは、島津地域の大改革に乗り出しました。最初は味方は誰もいなかったそうで、意見を話し合う場で1人対複数のような状況もしばしば。それでも三野さんは諦めず“とりあえず2人だ、2人いれば改革に踏み出せる”と考え、少しずつ味方を増やしていったそうです。
最初に行ったのはアンケート。今まで1世帯に1枚配られていたものを、世帯の人数分に変え、子どもからお年寄りまで幅広く声を集めました。返ってきたアンケートには、地域の人の想いが用紙いっぱいに詰まっていたそうです。
ーこんなに地域を思う人がたくさんいるんだと気付いて、これは、何か面白いことができるんじゃないかと。
そんな地域に想いを持っている人を集めてできたのが、島津地域で活動を拡げる「しましまベース」です。この活動は元々三野さんが代表を務める予定だったそうですが、“若い人がもっと地域に関わりやすくなるように”と、地域の若者に代表を託しました。そして、今では大きな動きになっている「移住」に着目しました。
令和元年度に移住促進計画を策定していた島津連合区は、一昨年、京都府の移住促進特別区域に指定を受け、さらに地域にある市のお試し住宅を活用するなどして精力的に活動。令和4・5年度の2年間で20人以上の移住者を増やすことができました。
ー地域の再生には、若者とよそ者とばか者が必要だというのが私の考え。若者とよそ者が入ってこないと新しい風は吹かないし、そこから学ぶことはたくさんあります。そしてあれこれ考えるより、まあ、やってみることですね。先の読めない変化や、未来を楽しめるくらい“ばか”になることです。今、島津は変わってきてますよ、実感しています。
脈々と受け継がれてきた地域の良さを残しつつ、新しい風を受け入れて島津はアップデートしています。
問合せ:地域コミュニティ推進課
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