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「あなたの拾ったゴミが入場券」を合言葉に28回目 海を愛するコンサート

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京都府京丹後市

美しい琴引浜をいつまでも大切にしたい、そんな思いで、今回もたくさんの人が参加した。

■はだしのコンサート2023 The Final“はだコン”の最終章
全国各地で開催されるようになったビーチクリーンライブ。その先駆けと言われているのが、1994年(平成6)から、この京丹後で開催されてきた「はだしのコンサート」です。鳴き砂で知られる網野町掛津の「琴引浜」で開催され、「あなたの拾ったゴミが入場券」の合言葉のとおり、琴引浜で自らが拾った海岸漂着ごみなどをチケット代わりに参加できるコンサート。毎回多くの市民や観光客が参加して、長年「はだコン」という愛称で親しまれてきました。
6月4日、その28回目となる「はだしのコンサート2023」が、コロナ禍の影響で中止となっていた2019年から4年ぶりに復活、そしてファイナルコンサートとして開催されました。また今年は、1997年に起きたナホトカ号重油流出事故から26年目となり、会場に設置されたブースには、当時被害を受けた海岸線やたくさんの市民が清掃に参加した様子を収めた写真が展示され、コンサートに参加する人たちは足を止め、真剣に眺めていました。

■世界にメッセージを届けるために マイクロプラスチックの脅威
今、世界の海で問題となっている海洋プラスチックごみ。その中でも「マイクロプラスチック」と呼ばれる5ミリ未満の微細なプラスチックごみの海洋生態系への影響が懸念されています。マイクロプラスチックは、さまざまなプラスチック製品から発生しており、それらが流出して海や砂浜を汚し、海の生物たちの生命を脅かし、さらに私たちの人体にも悪影響を及ぼす可能性があるといわれています。これは、琴引浜だけでなく世界にとっての問題。この問題の脅威と解決に取り組むことの重要性を世界へ発信することも、はだしのコンサートの目的の一つです。
この日のビーチクリーンは、府立丹後緑風高校ボランティア部が運営し、朝9時から来場した約1200人の参加者を誘導して、3時間でおよそ2万個のごみを回収。集められたごみは、生徒が一つ一つ手作業でボードに貼り付け、その結果を報告しました。
イベント会場は、飲食店やフリーマーケット、海ごみを利用したグッズなどの出店が並び、ステージ上では、アーティストらによる曲の披露やトークイベントが行われコンサートは大盛況。フィナーレには、市立島津小学校の子どもたちが「琴引浜によせて」を合唱し、環境保全のメッセージを発表しました。
今年で、最後の開催となったはだしのコンサート。長い28回の歴史の中で、大切に守り、育まれてきた私たち京丹後の「海への思い」を、この先もずっと引き継いでいきたいものです。

“はだコン”で守り育んできた「海への思い」を、これからも大切に引き継いでいきたい。

■この日集められたごみ
プラスチック片:9440個
レジンペレット:360個
全重量:86.27キログラム

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