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世界に知らしめた「高谷魂」「網野魂」(2)

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京都府京丹後市

■8月10日レスリング男子フリースタイル74kg級
1.ラザンべクサラムベコビッチ・ジャマロフ(ウズベキスタン)
2.高谷大地(日本)
3.カイルダグラス・デイク(アメリカ)
4.チェルメン・バリエフ(アルバニア)

■託されたメダル獲得と感謝
パリに向け日本をたつ前、大地選手は兄・惣亮さんとスパーリングをしていた。ずっと追いかけてきた憧れの兄。「やっぱりお兄ちゃんは強いなってことでパリに向かおうと思っていたんですが、想像以上に自分の体が仕上がっていた」と話す大地選手は、惣亮さんを負かしてパリへ。「勝負なので自分にも譲れないものがあった。でも、兄に勝って、兄を超えたということではなくて、兄から託された、と受けとめてます。なので、今回のメダルは兄弟で取ったものっていう思いが強い」と大地選手。パリでは、豪快な試合運びや攻め続ける姿勢で多くの人を魅了した。試合後のインタビューで「みんなに楽しんでもらいたい。盛り上げたい」とコメントしていた大地選手の笑顔が印象に残る。決勝で負けた後も相手をたたえ、その表情は明るかった。「勝負には負けた。でも、スポーツの祭典。最後まで楽しみたかった」と心境を語ってくれた。大会を振り返り「多くの声援が力になり、応援の力を実感した。応援してくれた人たち、地元の人たちに直接感謝を伝えたい。今後は、レスリングの普及やスポーツ振興に積極的に関わっていきたいし、メダルも多くの人に見てもらいたい。これからもレスリングを通して、自分自身も成長し続けたい」と話してくれました。

■網野から〝世界にタックル〟
決勝が終わるとパブリックビューイング会場では、兄・惣亮さんが来場者たちに挨拶。「私が3大会出場して取れなかったメダル。兄弟4度目の挑戦で、大地が取ってくれた。これまでの挑戦は、今回のためにあった」と話し、「網野高校時代から練習場にかかる横断幕に記された〝世界にタックル〟を体現した選手」と弟・大地選手をたたえました。
現地で教え子に声援を送った吉岡先生は「準決勝まではとても良い流れだった。結果は銀メダルだが、海外勢との力の差が大きい74kg級で日本人がメダルを取ることは非常に難しい。大地は本当によく頑張った。価値のある銀メダル」と笑顔だった。
そして、後輩たちの目にまぶしく映る先輩の雄姿。パブリックビューイング会場を盛り上げた丹後緑風高校レスリング部3年の伊藤優隼(いとうゆうと)さんは「得意な攻めできっちり決めきるのがすごい、先輩のようになりたい」と話し、網野町出身でU23フリースタイル92kg級日本代表の三浦哲史(みうらさとし)さん(拓殖大4年)は「先輩のストイックさはすごい。パリでの試合を見て力をもらった」と偉大さを語った。
兄を追い、託された大地選手。その先輩に憧れ、進む後輩たち。網野から〝世界にタックル〟。物語は、これからも続いていく―。

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