「新しい地域づくり」のキーマンから思いを聞く
New Community Examples
■丹後町豊栄地域 応援し合える地域にしたい 豊栄まちづくり協議会のチャレンジ
「豊栄まちづくり協議会」で事務局長を務める池田さんと事務員を務める難波さんは、約5年前から豊栄のまちづくりに関わり続けてきた2人。しかし最初の頃、豊栄が抱える課題の多さに戸惑いを感じていました。過疎化や地域資源の問題、閉校した地元小学校の活用、交通支援、その他にもいろいろ…。そんな中、2人を含む役員などが中心となって、多くの課題と正面から向き合ってきました。
「豊栄ならではの特産品が欲しい」「なら作ってみよう」と始めたのが、丹後ちりめんの端材を使った小物づくりサークル。今では人が集う憩いの場となり、作った小物を販売することで生業(なりわい)づくりの一歩にもなっています。他にも、獣害の要因の一つであった柿を放置せず、柿チップスにして商品化を検討したり、地域の伝統行事である地蔵盆を盛り上げるため、花火を打ち上げたり、イベントなどでバスを準備して住民の移動を支援したりと、知恵を絞り、課題に取り組んできました。
■地域と信頼関係をつくろう
バラエティに富んだ豊栄の活動がきっかけで、いろんな人が活動や組織の運営に関わるようになりました。そんな中2人は〝応援し合えるような関係を地域とつくりたい〟と考えています。長らく地域の運営に携わってきた2人だからこそ、地域活動を応援してくれる人の後押しがどれだけ心強いかを知っています。また、協議会の活動拠点である旧豊栄保育所は高台にあって、なかなか気付いてもらいにくいことも課題の一つ。そこで今年度の目標に、人が集まる足掛かりをつくるため豊栄連合区と連携しながら、地域との信頼関係構築を掲げました。「地元の人やそうでない人も、やりたいことをどんどん言って欲しい。それを全力でサポートしていきたい」。まずは、協議会の活動を知ってもらい、組織としての信頼を集めていくことが必要だと考えています。「地域のチャレンジを応援する協議会があって、協議会を応援する地域がある。そんな地域の姿を目指したい」と、池田さんは言います。
きっと、これからたくさん豊栄を応援する人たちが増えていくことでしょう。
▽地域を彩る豊栄の花火
豊栄夏花火は、令和2年から4年連続で打ち上げられている。ほんの5分、豊栄の夜を彩る花火。何百発と打ち上げなくても、地域の人が「自分たちで花火を打ち上げた」、その体験こそが一番の成果だ
問合せ:地域コミュニティ推進課
【電話】0772-69-1050
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