昨年、市制20周年を迎えた京丹後市。
新たな市総合計画策定に向けた審議会の会長に選ばれたのは、現役高校生の上羽柚夕(うえはゆずゆ)さん。
まちの未来を考える17歳の会長が、京丹後の‶これから‶について思いを語りました。
■私は、京丹後の魅力って“癒し”だと思うんです。
京丹後市総合計画審議会会長府立丹後緑風高校網野学舎3年 上羽柚夕さん Ueha Yuzuyu
▼若いからこそ出せる声をどんどん上げていきたい
学校推薦で「地元のまちづくりについて話すならこの生徒」と太鼓判を押されて参加した上羽さん。等身大の彼女が考える審議会や京丹後のまちづくりとは―
▽会長になった理由
上羽―第1回審議会で、事務局の方から「やってみませんか」と提案いただいて…。正直、審議会がどんなものか全く分かってなかったんですけど、いろんな仕事の方と交流する機会になると思って。自分の経験値を上げるチャンスだし、社会に出る時の勉強だと思って。あと、怖いもの知らずなとこもあったかもしれません(笑)。でも、副会長さんや周りの方たちが支えてくれて、やって良かったと思います。
▽まちづくりと審議会について
上羽―たくさんの人がコの字型の席に座って視線が集中する所に会長席があるんですけど、最初は緊張でもうガチガチ。「どうしよう~」て足が震えてました。
会長は進行役として会議を進めていくんですけど、急なことへの対応が分からなくて焦ったり。でも、回数を重ねるごとに自分に「度胸がついてきたぞ」という自信が湧いてきた気がします。
グループワークでは、普段、じっくり話す機会がない地域の事業者さんたちから、さまざまな考え方や仕事の課題を聞きました。例えば、昔と今で丹後の織物産業が置かれている状況の違いだとか取り組みとか。農業では、野菜の配送の問題とかたくさん知ることができました。
あと、私が審議会に参加している意味は、若い視点から見たまちづくりなので、自分の考えを具体的に伝えたり、京丹後への思いをどうまとめるかを真剣に考えました。市役所や専問家の方、事業者さんなどたくさんの大人たちが、まちのこれからを真剣に考えている。自分もこの場所で「やってやるぞ」という気持ちでした。同級生も丹後万博などで、他校と協力してまちづくりに参加しているし、若いからこそ、どんどんまちづくりに声を上げていきたいです。
▼まちの魅力を育てたい
▽京丹後はどんなとこ
上羽―個人的に綺麗な景色や風景を見るのが好きで、私は丹後町に住んでるんですけど、学校までのバスから見る景色がすごく素敵なんです。帰りに海岸沿いの夕日を眺めながら「ああ、京丹後っていいなぁ」て感じます。私は京丹後が大好きなんですよね。卒業後は観光関係の仕事に就きますが、京丹後をたくさん紹介してPRしたいです。
▽京丹後のこれから
上羽―京丹後も、少子高齢化や人口減少の問題と向き合っていく必要があるんですけど、遊ぶとこやバスの数があんまりなくて、若い人には物足りない感はあります。実際、若い世代は何かしら刺激が欲しくて都会に行くと思いますし。でも、京丹後って刺激というより‶癒し‶のイメージというか、それが魅力だと私は考えていて、若者の流出を止めるのは難しくても、癒しが欲しい世代にアピールすればすごく響くんじゃないかと。例えば、子どもがいる家庭に向けた子育てに特化したまちとか、のどかな田舎なのに利便性の高い市街地だとか。まちの魅力を育てて、大人が子どもたちを連れて越して来るような、魅力的なまちになって欲しいです。
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