■〔Interview〕隊員の声
◆警防課 救急救命士 畑山初音さん(23)
経歴2年目
特技はバドミントン。趣味はお菓子作りで、特にシュークリームを作ることが多いです。
~資格を生かした処置で心拍が回復~
◇消防士を志したきっかけは
中学生の頃、消防団員だった父の姿を見に訪れた出初式で、ある女性救急隊員に出会ったことがきっかけです。たくさんの市民から慕われているように見えて、憧れの気持ちを抱きました。さらに、その方が救急救命士という資格を持ち、救急隊として最前線で活躍されていることを知り、私も多くの命を救うことができる救急救命士になることを目指しました。
◇女性救急隊員としての苦労はありますか
私は小柄なので、力では男性隊員に及ばないことがありますが、困難なことは先輩にサポートしてもらっています。また、自分にできることを最大限に生かせる役回りを与えてもらっているので、特に不自由は感じていません。逆に、女性の傷病者にはより親身になって接することができるなど、女性であることを生かせる場面もあります。
◇やり甲斐を感じることは
救急救命士にしか行えない高度な処置を施したことによって、傷病者の回復につながったときです。以前、医師の指示を受け、心肺停止の方に薬剤を投与したことで心拍が回復したことがあり、とてもうれしかったです。
◇心掛けていることは
救急隊は、苦しいときに駆け付けてくれる最初の人となるので、まずは安心してもらうことを心掛けています。特に、相手が女性や小さいお子さんのときは、不安を和らげるために積極的にコミュニケーションをとることを意識しています。
◇市民の皆さんへ一言
搬送先は、救急救命士が病態・症状・病院の受け入れ体制などを総合的に判断して決めます。そのため、希望する搬送先とは異なる場合がありますが、ご理解いただけると助かります。
◇ある1日の流れ
※119番通報があれば仮眠時でも緊急出動
◆警防課 消防副士長 荻田悠希さん(30)
経歴8年目
趣味は家族で行くキャンプ。電気などのない不便さを、工夫しながらやりくりすることが楽しいです。
~逃げ遅れた高齢者を火の中から救出~
◇消防士を志したきっかけは
幼少期、かっこいい消防車は憧れの存在でした。また、大学時代に野球で培った体力・チームワークを生かせる仕事だと思い消防士を目指しました。
◇これまでの活動で印象に残っていることは
住宅火災で逃げ遅れた高齢者を、チームで連携して2階の部屋から助け出しました。火元付近は煙が充満していて視界が悪く、高齢者の声を頼りに手探りで進む場面もありました。火災現場で救出した経験は初めてだったので、とても印象に残っています。
また、昨年12月に発生した林野火災では、付近に消火に使える水がなく、約1・2km先から水を確保する必要がありました。約60本ものホースをつなぎ合わせなければならず、かなり大変な作業でした。
◇うれしく感じることは
社会科見学などで消防署を訪れる子どもたちが、目を輝かせながら消防車を眺めたり、「いつもありがとう」と声を掛けてくれることが喜びです。また、消防車で市内をパトロールしていると、散歩中の園児から手を振ってもらえることがうれしく、励みになっています。
◇心掛けていることは
毎日の鍛錬はもちろんですが、定期的に更新される消防資機材などに対応できるように、知識や技術をその都度アップデートしています。また、向上心を持って訓練に励み、将来は救助隊長になりたいと思っています。
◇市民の皆さんへ一言
冬場は火を使う機会が多く、空気が乾燥していますので、火の取り扱いにはくれぐれもご注意ください。
◇ある1日の流れ
※119番通報があれば仮眠時でも緊急出動
■趣味・特技を仕事に生かす隊員紹介!
◇防火ポスター・看板のデザインを担当
警防課 松田晋治さん(35)
幼少の頃から、色鉛筆で絵を描くことが好きだったという松田さん。小学生の時に描いた漫画はノート15冊にも及び、今でも大切に保管しているそうです。その特技は仕事にも生かされ、防火ポスターや消火器取扱訓練用の看板のイラストなどを描いています。
「手描きの絵には特有の温もりがあり、描く人の思いがそのまま絵に表れるので、見る人の心に届きやすい」と話す松田さん。今後も、趣味の絵を通じて、防火を呼び掛けていきたいと話してくれました。
・消防団員募集のポスターや、市民向けのイベントで使用する道具も松田さんの手作り
◇ドラゴンボート日本代表 世界選手権で4位
通信指令室 藤ノ井竜也さん(50)
警防課 南健太さん(50)
宇治川・琵琶湖を拠点に活動するドラゴンボートチーム「すいすい丸」に所属する2人の隊員が、昨年8月にタイで開かれた世界選手権に日本代表として出場しました。同大会では、21カ国の代表との激闘を繰り広げた結果、4位入賞を果たしました。
毎週末の練習会や個人で訓練している2人は、「腕力だけでなく、水の捉え方が重要なので奥が深い。新たな発見をするたびに喜びを感じる」と話してくれました。ボートを通じて鍛え上げた筋力は、消防業務でも生かされています。
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