さまざまな分野で男女共同参画を推進するため、性別にとらわれず個性を発揮し、活躍している市民をシリーズで紹介します。
■Rock on the Beach代表 濱ノ上輝(はまのうえてる)さん(63)
〔クライミングを通して誰もが交流できる場を〕
本業は産婦人科の看護師。夜勤もあり不規則で忙しいので、休める時には意識して睡眠をとるようにしています。趣味は韓国ドラマ鑑賞
◇事業内容と経緯は
障がいの有無に関わらず、誰もが楽しめる心のバリアフリーを目指したクライミングジムを経営しています。視覚に障がいのある息子が、人生の目標を見失っていた時にパラクライミング(※)と出会って多くの仲間ができ、日本代表として世界で活躍するパラクライマーになったことがきっかけで、2年程前にオープンしました。
◇活動していて良かったこと、苦労したことは
脊髄損傷の人が残存機能を生かし足が上がるようになったり、脳性麻痺の方の体幹が鍛えられて、頂上付近まで登れるようになったりしたのを目の当たりにして驚きました。また、事故や病気で歩けなくなったお子さんが、ずっと壁にしがみついて頑張っている姿を見たお母さんが泣いて喜んでいる姿などを見るとうれしいです。
難しいことは、さまざまな障がいに応じた機能を生かす登り方を相談しながら、一緒に見つけていくことです。
◇工夫していることは
壁を黒、ホールド(取っ手)を鮮やかな色とすることで、弱視の方でも登りやすいような配色としました。また、利用者同士が交流しやすいように、施設内をアットホームなワンフロアにしています。
◇今後の抱負は
現在、4歳から77歳まで幅広い年代の方が利用されています。クライミングは、幼児からシニアまで楽しむことができるスポーツであることを、もっと世の中に広めていきたいです。
「クライミングを通してさまざまな方が交流できる場所にしたい」と話す濱ノ上さん。看護師・ジム代表・パラクライマーの母という多忙な中でも、チャレンジ精神は尽きることがありません。
※パラクライミングとは、視覚や身体に障がいのある人向けのクライミング競技
問合せ先:人権啓発推進課
【電話】64-1336
市ホームページではさらに詳しく紹介しています。
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