俳優 吉高由里子さんインタビュー
大河ドラマ「光る君へ」主人公紫式部役→(本紙)2・3面へ
■京の冬の旅今回のテーマは…「紫式部と源氏物語」と「京の龍めぐり」
非公開文化財の特別公開や、京都の歴史・伝統文化などに触れられる貴重な体験を提供する京の冬の旅。ここでは、今年の大河ドラマや辰(たつ)年にちなんで公開される、さまざまな非公開文化財を紹介します。
とき:1月6日~3月18日
※各会場の日時・料金・申込方法はHPを確認
問合せ:京の冬の旅コールセンター
【電話】585-5181
■紫式部と源氏物語に思いをはせる
大河ドラマの主人公を演じられる吉高由里子さんへ京都にまつわるお話を伺いました。
京都の悠久の歴史を感じながら、紫式部と源氏物語の地を訪ねてみませんか。
俳優 吉高由里子(よしたかゆりこ)さん
東京都出身。映画・ドラマなどで幅広く活躍し、日本アカデミー賞新人賞をはじめとする映画賞を多数受賞。大河ドラマ「光る君へ」で主人公・紫式部を演じる。
▽「光る君へ」の撮影初日を平安神宮で迎えられましたが、感想は?
願ってもないことだったので、すごく嬉しいスタートを切れました。十二単(ひとえ)を着て平安神宮を歩くだけでも、興奮や高揚感があって。胸が高鳴る一方で、これから撮影が始まるという緊張や不安もあり、いろいろな気持ちを噛みしめていました。
▽京都のイメージを教えてください。
まち全体が絵になる、どこでも撮影できるくらい風情のあるまちだと思います。「光る君へ」は平安時代が舞台なので、撮影でまち並みを使うことができないのが悔しい(笑)今後の撮影で、また関わりが持てたらいいなと思います。
▽紫式部にゆかりのある場所には行きましたか?
役作りのため、陽明文庫(ようめいぶんこ)や廬山寺(ろざんじ)など、京都にあるゆかりの地に一通り行きました。陽明文庫では、藤原道長直筆の日記を拝見して。廬山寺では、「ここで紫式部が源氏物語のあの箇所を書いていたのかな」と想像していました。
▽読者の皆さまにメッセージをお願いします!
お休みができたら「京都に行こう!」と思うくらい良いまちで、人でにぎわう京都も、夜の京都も大好きです。「光る君へ」では、京都のまちや雰囲気と似ている部分を見つけていただけたら嬉しいです。
◆大河ドラマ「光る君へ」
作:大石静
音楽:冬野ユミ
主演:吉高由里子
躍動せよ!平安の女たち男たち!
主人公は紫式部、千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を書き上げた女性。光源氏…光る君のストーリーの原動力は秘めた情熱とたぐいまれな想像力、そして一人の男性・藤原道長への想い。変わりゆく世を、変わらぬ愛を胸に懸命に生きた女性の物語。
・1月7日から毎週日曜、NHK総合で20時から放送
制作統括内田ゆき氏コメント
主人公の紫式部など登場人物たちの気持ちに寄り添って、楽しんで見ていただきたいです。美術スタッフが力を入れているきらびやかな衣装なども、ぜひご覧ください。
■いざ、紫式部と源氏物語ゆかりの地へ!
廬山寺(上・北之辺町)
紫式部邸宅跡にあたる廬山寺は、平安時代に元三大師良源(がんざんだいしりょうげん)が創建しました。ここで紫式部が幼少期を過ごし、源氏物語を執筆したとされます。
▽冬の旅での見どころ
特別公開の元三大師堂では、鬼のような形相の「鬼大師像(おにだいしぞう)」や、比叡山焼き討ちの縁で祀(まつ)られたと考えられる明智光秀の念持仏「地蔵菩薩像(じぞうぼさつぞう)」が拝観できます。また、与謝野晶子自筆の和歌集「源氏物語礼賛」を特別展示。
渉成園(しょうせいえん)(枳殻邸(きこくてい))園林堂(おんりんどう)
(下・東玉水町)
「枳殻邸」の名で知られる庭園、渉成園。近くに源氏物語の主人公・光源氏のモデルの一人といわれる源融(みなもとのとおる)の邸宅があったとされ、源融ゆかりの塔や手水(ちょうず)鉢があしらわれています。
▽冬の旅での見どころ
特別公開の持仏堂「園林堂」では、棟方志功(むなかたしこう)の肉筆の襖(ふすま)絵が観られるほか、明治天皇が休息された「ろう風亭(ふうてい)」の特別拝観も行っています。
※ろう風亭の「ろう」は環境依存文字のため、かなに置き換えています。正式表記は本紙をご覧ください。
□バスツアーもおすすめなのである!
紫式部と源氏物語ゆかりの地をバスで快適に訪ねることができる、特別コースもあります。源融をモデルに作られたとされる清凉寺の阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう)も特別に拝観できます!
■龍のご利益にあずかる
ここで紹介する3つの龍の天井画は、手を叩くと、天から降る龍の鳴き声のように反響することから「鳴き龍」と称されます。新春は、迫力溢れる龍に会いに行ってみませんか。
▽大徳寺(だいとくじ)法堂(はっとう)・仏殿(ぶつでん)(北・紫野大徳寺町)
法堂では、狩野探幽(かのうたんゆう)35歳頃の力作と言われる、「雲龍図」が拝観できます。徳川家綱(いえつな)が寄進した釈迦如来坐像(しゃかにょらいざぞう)が安置されている仏殿も同時に公開。
▽相国寺(しょうこくじ)法堂・方丈(ほうじょう)(上・相国寺門前町)
現存する日本最古の法堂では、狩野光信(かのうみつのぶ)による「蟠龍図(ばんりゅうず)」が拝観できます。方丈の対照的な2つの庭園も見どころ。
▽泉涌寺(せんにゅうじ)舎利殿(しゃりでん)
(東・泉涌寺山内町)
舎利殿では、狩野山雪(かのうさんせつ)の「雲龍図」を特別公開。また、土佐光文(とさみつぶみ)による「源氏物語図屏風」などの寺宝の特別展示や楊貴妃観音堂(ようきひかんのんどう)などの拝観も。
◆持続可能な観光のために!
京の冬の旅で取り組んでいること
京都の奥深い魅力をゆっくりと観光いただくため、比較的空いている冬の時期に開催している京の冬の旅。実は他にも、こんな工夫をしています。
[1]時間や場所を分散することで、混雑を避けてゆっくりと観光できる企画を実施
・時間の分散
「京都朝観光・夜観光」
朝・夜の魅力発信で、日中の混雑緩和
東寺の早朝特別拝観など
・場所の分散
「とっておきの京都プロジェクト」
市内の多様なエリアへの誘客
高山寺の鳥獣人物戯画(複製)の特別拝観など
[2]観光マナー啓発や手ぶらでの観光などの呼びかけ
京の冬の旅の冊子にも掲載!
○今回紹介した以外にもいろんな催しがあるから、HPを確認して参加してみてなぁ!京の冬の旅の冊子は、区役所・支所などでも配布してるでぇ。
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