■伊根町長 吉本 秀樹
町民の皆様、新年明けましておめでとうございます。輝かしい新春をご家族共々、健やかにお迎えのことと、心よりお慶び申し上げます。
しかしながら、年明け早々の能登半島地震には甚だ心が痛くあります。天変地異というものは、時と場所を選ばないものです。改めて危機管理の要諦を心したく思います。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災されました皆様にお見舞いを申し上げます。地震発生後、宮津与謝消防本部から緊急消防援助隊を派遣して救助活動を行っています。また、職員の派遣、物資の送付など、できる限りの支援をいたします。1日も早い復旧・復興で被災地に笑顔が戻るよう願うものです。
昨年は、2020年1月に始まった新型コロナウイルス感染症に対する各種感染症対策の成果によって、3月13日以降マスク着用は個人の主体的な選択となり、さらに5月には感染症法の分類で5類に分類されコロナ以前の日常が戻ってまいりました。
この間、町民の皆様には学校や保育園の休校や休園、宿泊・飲食店等の営業の休止、外出自粛など家庭や事業所での各種の感染予防対策にご理解とご協力をいただき、さらにこれまで経験のない大きな規模で7回のワクチン集団接種に取り組んでまいりました。このように町民の皆様と一体となって取り組めたことが現在につながっているものと実感しています。
これからはコロナ禍で傷ついた日本経済を復活させなければなりませんが、現在の世界各地の不安定な情勢や供給不足の影響を受け世界的な物価高が進んでおり、日本国内では為替レートの影響もあって物価高の影響が強く、昨年は数十年ぶりの賃金上昇率になったにもかかわらず実質賃金が上昇していないといわれています。実感としての景気回復が感じられるように、国内の企業活動が活発化し賃金と物価の好循環を実現するための取組が求められています。
そういう中、伊根町の行く道は明確に思います。小さいながらも、この町に住むことに誇りを持ち、自然・景観・歴史・伝統・文化、そして農林水産業と商工観光業を身の丈に合わせ総合的にプロデュースし世界に発信、もって交流人口・関係人口を倍増させ地域経済の好循環を生む、そして町民と行政の共同と和の精神で福祉の向上を図る、もって地域の振興・発展を図るものです。
現在、宮津高等学校伊根分校跡地活用に向けて、町民の皆様からの意見をもとに「日用品・食料品を購入できる施設、定住促進住宅、保育所」の3つの施設の整備に向けて関係機関と協議行いながら具体化を進めているところです。この計画の実現に向けて越えなければならないハードルはいくつもありますが、それらを着実に解決し、「みんなで創る ええ町」伊根町の実現に向け邁進してまいります。
伊根町町制施行70周年にあたり新たなる意欲と気概を持って臨んでまいりますので、町民の皆様のご理解とご協力の程賜りますようお願い申し上げます。
結びに、この一年が町民の皆様にとって、ご壮健で幸多い年になりますよう心から祈念申し上げ、新年のごあいさつといたします。
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