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自治体の皆さまへ

京都からいのち輝く未来を切り拓く

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京都府伊根町

■京都府知事 西脇 隆俊

明けましておめでとうございます。府民の皆さまにおかれましては、つつがなく新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

昨年は、元日に能登半島地震が発生し、8月には初めて南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表されました。改めて「危機管理」がいかに行政における根幹的な役割であるか、ということを痛感した一年であり、新しく整備した常設の危機管理センターを拠点として、全ての営みの土台となる府民の皆さまの安心・安全の確保に全力で取り組んでまいります。

一方で、昨年は府立植物園や京都丹後鉄道・宮津線が100周年を迎えるとともに、国内最大規模の国際スタートアップカンファレンス「IVS」を2年連続で京都で盛大に開催し、次の100年に向けて多様な価値を生み出していく新たな一歩となった一年でもありました。

「万巻の書を読み、万里の道を往く」。これは「最後の文人画家」と称された富岡鉄斎の座右の銘です。書物を読み各地を巡って多くの事象に触れることを実践した彼は、その経験の中から多様な価値を見出しました。都として交流の中心地であった京都には、鉄斎のような人々や文物が行き交い、そうした交流の中から人々の心の発露が文化という価値となって、京都から各地へもたらされました。新しい価値は絶え間のない交流から生まれます。文化庁とも手を携えつつ府内各地の多彩な文化の掘り起こしや磨き上げを行い、京都が守ってきた「人のつながり」を大切に、誰もが未来に夢や希望を持てる「あたたかい京都づくり」をさらに進めてまいります。

さあ、いよいよ大阪・関西万博が開幕します。日本における最初の博覧会が1871年にここ京都で開かれて以来一世紀半。今も昔もイノベーションが京都で生まれ続けているのは、技術の進歩を人々の幸せに結び付ける文化と心根が京都に息づいているからにほかなりません。今こそ私たちが大切に受け継いできた「継承」と「創造」の精神で新しい価値を生み出し、世界の人々を府内各地へいざない、大きな交流をつくり出すことで、京都からいのち輝く未来を切り拓きたいと考えております。

今年は、再生と変化を象徴する巳年。時流を柔軟に捉え、努力を重ねながら、皆さまと共に進んでまいる所存です。今年一年の皆さまのご健勝とご多幸を心からお祈り申し上げ、新年のごあいさつといたします。

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