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自治体の皆さまへ

特集 カラダで水の怖さを学んでみた! 水害に備えよう(1)

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京都府宇治市

日本各地で豪雨や台風等の水害が多発しています。
災害への備えは大切だと頭では分かっていても、行動に移すのを後回しにしていませんか。
しかし、災害はいつ・どこで起こるか分かりません。
今号では、親子で水害を疑似体験等した様子を紹介します。
皆さんも、「もしも」のときに素早く行動出来るよう、日頃の備えをしてみませんか。

■実際に水の恐ろしさを体験してみた! in 京都大学防災研究所 宇治川オープンラボラトリー
普段なかなか入れない施設にご協力いただき、大雨が降ったらどのようになるかを体験してきました。その様子をレポートします!
体験の様子を動画で発信中 ※本紙の二次元コードをご覧ください

▽京都大学防災研究所 流域災害研究センター 宇治川オープンラボラトリー
水害、土砂災害の実験を通して災害が起こるメカニズムを研究する施設。毎年10月に開催される「公開ラボ」では、各種装置の体験を通して水の強さや水害の恐ろしさを学習出来ます。

〔1〕流れる水の中で階段を登ってみた
地下に大雨が流れ込み、階段を登りながら避難する場合を想定し、水流の中で歩く大変さを体験しました。

京都大学防災研究所 川池健司(かわいけけんじ)教授
「災害発生時は、真っ暗なうえ、泥水や水以外の物も流れてくるので、歩くのはもっと大変になります。」

〔2〕豪雨を体験してみた
今まで観測された最大量の1時間あたり187mmを超える1時間あたり200mmの雨を体験し、雨の強さを実感しました。

〔3〕浸水したドアを開けてみた
浸水するとドアに水圧がかかり、開けにくくなります。今回は水深を少しずつ増やし、ドアを開ける大変さを体験しました。
水深20~30cmでは、女性や子どもも開けられましたが、水深40cmになると水圧が64キログラム重かかるため、成人男性でも開けるのは一苦労。子どもだと、ドアはびくともしません。
「ドアが開く水位の間に脱出することが大事です。早めの避難を!」

〔4〕浸水した自動車のドアを開けてみた
自動車に乗っている間に浸水した場合を想定し、ドアを開けて脱出する難しさを体験しました。

「同じ水深の場合、スライド式ドアは構造上、開けるのが難しくなります。また、電動式のスライドドアは、電気系統が故障するため動かなくなります。
大雨の時は、水が流れ込んで浸かりやすいアンダーパス※は避けましょう。」
※交差する鉄道や道路などの下を通過するため、周辺より低くなっている道路

※詳しくは本紙をご覧ください

◆京都大学防災研究所 川池健司(かわいけけんじ)教授
▽水害はどこでも起こりうる
水害は、毎年色んなところで起こっており、安全な場所はほとんどありません。また、気候変動の影響で降雨量も増え、災害の規模が大きくなっています。「今まで被害が無かったから大丈夫」ということはなく、意外な所で被害が起こるということを認識してください。

▽水害時の避難
地震は予測出来ないのに対し、水害は事前にある程度予測出来ます。水害は時間が経つにつれて状況が変化し、浸水してからの避難は危険なので浸水前に逃げることが大切です。そのためにも、避難情報や気象情報等に敏感になり、より適切なタイミングで避難することを心掛けましょう。

▽日頃からの備えを
「災害が起こるかもしれない」という意識で備えてください。具体的には(1)ハザードマップを見る(2)最寄りの避難所・避難経路を確認し、普段使っている道でも水害避難という視点で危険な場所がないか等をチェックし、家族と共有することが有効です。日頃からレーダー雨量のチェックを習慣化することも良いでしょう。

■マイタイムラインを作ってみた!
宇治川オープンラボラトリーでの水害の疑似体験を通して、早めに避難することの重要性を学びました。
そこで、あらかじめ自分の避難行動を決めておく「タイムライン」の簡易版「災害・避難カード」作成に挑戦しました。その様子をレポートします!
※簡易版タイムライン「災害・避難カード」については本紙をご覧ください
※タイムラインについて詳しくは本紙の二次元コードから

マイタイムラインは、水害や土砂災害等の進行型災害が発生した際に、「いつ」「どこへ」「どのように」避難するかをあらかじめ決めておく防災行動計画です。
土砂災害警戒区域、洪水浸水想定区域にお住まいの人は特に作成することを推奨しています。
▽作成のポイント
・メモ欄には自分たちが気を付けることを記入しましょう
・作成したマイタイムラインを家族で共有しましょう
・災害時にはマイタイムラインをもとに、行動に移しましょう

◆参加者の声
▽川北実祈(かわきたみのり)さん、晋也(しんや)さん
高齢者が居るので、家族単位でも共通の行動や避難するきっかけの設定が難しかったです。
家族で避難に関する意識が持てた事も良かったと思います。

▽深畑俐枝(ふかはたりえ)さん、太稀(たいき)さん
最寄りの避難場所がどういう場所かをしっかりと知ったうえで避難しないと、避難後も被害に遭うかもしれないので、避難場所の選定も大切だと勉強になりました。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

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