■昭和63年京都国体空手道競技記念像
住民体育館西側の玄関口前にある植え込みの中に、昭和63年京都国体を記念して、平成2年3月に設置された「空手道女子型」を模したブロンズ像が建っています。
この記念像の原形づくりは、当時、町老人福祉センター「やすらぎ荘」の陶芸教室で講師を務めておられた陶芸家・羽田野健治さんが中心となって制作されたものです。
羽田野さんは、本町の豊かな自然と素朴な土地柄に魅せられて昭和54年に大阪から立川大道寺に移り住み、幻の茶器と言われる宇治田原焼の復興にも情熱を注いでおられましたが、平成17年12月、病気により焼き物づくりの旅の途上、57歳の若さで他界。
京都国体は、「新しい歴史に向かって走ろう」のスローガンのもと、府下一円で開催。本町では秋季大会「空手道競技」が住民体育館を会場に熱戦が繰り広げられました。
全国から約八百名の選手、役員の皆さんを迎え、各地区での民泊家庭による接待などで住民あげての「親切とまごころ」の大会として、今も記憶の中に残っています。
なお、住民体育館はスポーツだけでなく、文化活動の拠点としてアリーナに固定式の舞台や音響、照明などの機材も配備された複合施設として、昭和59年4月に竣工されました。
文化財保護委員会委員
上野 照雄(郷之口在住)
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