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自治体の皆さまへ

入札不正を二度と起こさない取り組みを徹底

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京都府宇治田原町

令和2年12月に元職員が官製談合防止法違反及び加重収賄罪で逮捕・起訴され、有罪判決を受けるという重大事件の発生を受け、再発防止に全力で取り組んできましたが、令和5年8月、先の不正事案とは別の事件が発覚し、元職員が再び逮捕されました。町では、事態を厳しく受け止め、過去の建設工事に係る入札の経過等を調査するとともに、入札不正再発防止策を再点検し、一部見直しを図る中で、不正行為を二度と起こさない制度づくり、意識づくり、組織づくりに引き続き取り組みますので、住民の皆さまに改めてその内容をご報告します。
なお、この内容の詳細については、町ホームページでご覧いただけます。

令和2年12月に本町の元職員が官製談合防止法違反及び加重収賄容疑で逮捕・起訴され、令和3年6月に有罪判決を受けるという本町において前例のない重大事件が発生し、町政に対する住民の皆さまの信頼を著しく損なう事態となりました。
重大事件発生後、重大事件等調査委員会(第三者委員会)からは、不正事案に関する調査結果や再発防止に向けた方策等についての報告書をいただくとともに、議会の重大事件等調査特別委員会からは、「入札制度の現状と検証」及び「監視機能体制の強化」の観点から再発防止策をとりまとめられ、その報告書をいただきました。
町では、両報告書を踏まえ、「1.入札制度の見直し」、「2.職員の法令遵守と職員倫理の向上」、「3.組織体制の見直し」を柱とする「入札不正再発防止策」を令和3年9月30日に策定し、その取り組みにより住民の皆さまへの信頼回復に努めてまいりましたが、昨年8月、先の不正事案とは別の事件が発覚し、元職員が再び逮捕されました。
住民の皆さまには、重ねてご心配とご迷惑をおかけしたことに対し、心から深くお詫び申し上げますとともに、改めて全体の奉仕者として、全職員が一丸となって職務に専念し法令を遵守することはもとより、住民の皆さまから寄せられる期待と信頼に応えられるよう自らの行動を律し、倫理観を持って業務にあたらなければならないと考えています。
今回の事件は、入札不正再発防止策の策定前の事件ではありますが、事態を厳しく受け止め、町は過去の建設工事に係る入札の経過等を調査し、第三者による入札監視等委員会において、その調査結果を報告し、内容を確認、協議する中で、令和3年9月策定の入札不正再発防止策の検証を行いました。
ここに、入札不正再発防止策の一部を見直し、不正行為を起こさせない制度づくり、意識づくり、組織づくりに役場組織全体を挙げて、引き続き、全力で取り組んでまいります。
宇治田原町長 西谷信夫

■入札不正再発防止策の見直し

1.入札制度の見直し
(1)入札資格者要件の見直し〔継続〕
地域要件の設定(目的、内容等)の明確化及び新規入札資格者の参加要件の見直し等による入札参加可能業者(概ね10者以上)を確保。
(2)公正かつ適正な設計金額の設定〔継続〕
見積りにより設計金額等を設定する場合は、公平性を担保する観点から、入札参加予定者全員から見積書を徴取。
(3)情報管理の徹底〔一部見直し〕
設計書及び指名業者選定調書を添付した回議書の管理(セキュリティバッグによる持ち回り決裁)及び保管(入札終了まで施錠できるロッカーでの保管)の強化を実施。また、選定調書の作成を所管課長に限定。
(4)予定価格の公表〔継続〕
土木関係工事等は事後公表とし、単価、歩掛、諸経費率の適用工種等を公表し、設計書の透明化を実施。ただし、建築関係工事(建築、電気、設備等)は、事前公表を実施。
(5)電子入札の全面導入と入札業者からの誓約書の徴取〔継続〕
談合の抑止に向け電子入札を全面導入するとともに、入札業者から不正防止に係る誓約書を徴取。なお、電子入札が困難な物品購入等については、郵送入札を実施。
(6)談合情報対応マニュアル等の周知及び実施の徹底〔継続〕
「談合情報対応マニュアル」、「職員等の公益通報の処理等に関する要綱」等の職員等への周知と実施の徹底。
(7)入札不落に係る運用の見直し〔継続〕
入札不落となった場合の本町の独自手法を、本来の運用方法(再度入札又は不落随意契約)への見直しを実施。
(8)入札参加資格審査の見直し〔追加〕
町内に営業所を設置する場合の入札参加資格申請に係る審査は、技術者の確認や立入検査など検査・確認の厳格化を実施。

2.職員の法令遵守と職員倫理の向上
(1)職員の法令遵守と職務の倫理保持の明文化〔継続〕
職員の法令遵守と職務の倫理保持に関する住民への誓いを明文化するため宣言並びに条例を制定。
(2)職員のコンプライアンス研修の実施〔一部見直し〕
職員のコンプライアンス意識を向上、意識の持続を図るため、外部講師(公正取引委員会等)による職員のコンプライアンス研修及び定期的なコンプライアンスに係るアンケートを実施。
(3)職員行動指針の策定及び運用〔一部見直し〕
職員の行動指針を策定し、情報漏えい防止等を講じるとともに、コンプライアンスに関する職員相談・指導等を行うコンプライアンス相談員を各所属に配置。
職員行動指針の運用徹底(職員の単独行動制限、記録簿の作成、情報共有等)。
職員の退職管理に関する公平委員会規則の運用徹底。
長期同一業務に従事する職員の定期的な人事異動の実施。

3.組織体制の見直し
(1)組織体制の整備〔継続〕
第三者からなる「入札監視等委員会」と庁内に「入札等委員会」(指名選考等も含む)を設置し、入札制度の見直し及び入札監視を実施。
入札制度の見直しや入札監視の事務を行う「入札等委員会事務局」及び「入札契約係」を設置。
(2)外部の技術支援等の活用と人材確保〔継続〕
(一財)京都技術サポートセンター等の技術支援を積極的に活用。なお、技術職員の計画的な採用と関係部署への配置については継続して検討。

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