■絹本著色(けんぽんちゃくしょく)阿弥陀浄土図 海住山寺(加茂町例幣)
本図は、鎌倉時代の制作で、京都府暫定登録文化財です。絹地に金泥や朱、緑青などによる彩色で、阿弥陀如来の極楽浄土を描いたものです。ただし、阿弥陀三尊を中央に描く一般的な阿弥陀浄土図とは異なり、阿弥陀三尊は向かって右端に描かれ、奥へ行くほど狭まる八の字ラインを建物によって設け、俯瞰的で奥へ広がりを持つ珍しい構図をとります。近年の修理で、軸木内部に永仁7年(1299)に修理されたことや、かつては弥勒菩薩の兜率天図とセットであったという銘文が発見され、京都市上京区興聖寺に伝来する兜率天曼荼羅(重要文化財)と一対の画像であったことが分かりました。
(※詳しくは本紙をご覧ください。)
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