■絹本著色(けんぽんちゃくしょく)釈迦三尊十六羅漢図(しゃかさんぞんじゅうろくらかんず)海住山寺(加茂町例幣)
本図は、南北朝時代に制作された京都府指定文化財です。中幅には、釈迦如来を中尊とし、脇侍として獅子に乗る文殊菩薩と象に乗る普賢菩薩を左右に配します。左右幅には十六羅漢(仏教を護持しようと誓った16人の仏弟子)を各八尊ずつ配しています。像容は、中国の宋や元の時代の仏画を踏襲していますが、釈迦如来の着衣に施される截金文様(きりかねもんよう)や水墨山水の構成は、和様化の進んだ14世紀頃の日本の仏画の特徴をよく表しています。表具背面貼紙の墨書銘から、円順という絵師が建武5年(1338年)に描いたもので、当初は摂津国河辺南条難波村新別所(せっつのくにかわべなんじょうなにわむらしんべっしょ)(現在の兵庫県尼崎市)に安置されたものであることが分かります。
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