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自治体の皆さまへ

シリーズ健康エッセイ vol.132

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京都府木津川市

■子どもの便秘。本当に便秘ですか?
ふるかわ医院 古川裕医師

「4日に一度しか便が出ません」は便秘ではありません。排便が週に2回以下で、排便には痛みを伴い、硬い便が出て、お腹の中にたくさんの便がたまっている、が便秘です。便が硬くて出にくい→やっと出た便は硬くて大きくて痛い→排便は苦痛でウンチをがまんする→さらにウンチがたまり、本格的な便秘になります。この便秘ですが、10人に1人におこります。

便秘と間違えやすいものに、生理的排便頻度減少と乳児排便困難症があります。

生理的排便頻度減少は、生後2~3か月の赤ちゃんに多く、母乳栄養児では5日、人工栄養児では2日以上出ないこともあります。きちんと体重が増えていて、出た便が硬くなければ、まず心配はいりません。3~4か月たつと何もしなくても毎日の排便に戻ります。
乳児排便困難症を、便秘と間違えられる事もあります。生後9か月未満の乳児が、10分以上いきんでも便が出ない、あるいは出たとしても軟便で、特別な病気のないものが乳児排便困難症です。排便の仕方が下手なだけで、3~4週間で自然に改善します。

しかし、病気がないか一度はかかりつけ医に相談してください。必要なら、排便日誌をつけてください。

綿棒浣腸は、しないでください。綿棒浣腸は大きな問題のある刺激とは思えませんが、排便回数が減った時にしないでください。綿棒浣腸を、赤ちゃんは苦痛と感じている可能性があり、この繰り返しが条件反射となり、肛門刺激がないと排便できなくなる癖をつける可能性があるからです。

便秘のホームケアに、水分摂取、食物繊維摂取、ヨーグルト摂取などがありますが、水分とヨーグルトの有効性は証明されていないし、食物繊維の有効性は証明されていますが大量摂取が必要で実際には実施困難な状況です。

便秘の治療についても機会があれば説明したいですが、まずはかかりつけの医師に相談してください。

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