■「唯一無二のイラストで考古の魅力を伝える」
考古イラストレーター 早川和子(はやかわかずこ)さん
木津川市在住。古代歴史文化賞特別賞受賞。
幼少期に毎回楽しみに見ていた月刊誌で、いわさきちひろさんの絵を見て自分もイラストレーターになりたいと思いデザインの道へ。大学を卒業後、アニメ会社に入社。その後、木津川市で発掘調査に携わり、考古学復元画に関わることになる。
▽考古イラストレーターとなったきっかけを教えてください。
考古に出会ったのは発掘調査のアルバイトがきっかけでした。瓦工房の出土調査で、図だけでは分かりにくいので、復元画を描いたところ、それを見た研究者から、「建物は少し違うが、人間は描けている」と評価を受けました。そこからパースや建物について改めて勉強し、縁があって考古イラストを仕事にするまでになりました。
始めは思うようにいかず、悩みながら美しく描けるまで時間はかかりましたが、できることを待ってくれている人がいたので、今まで続けることができました。
▽考古イラストの魅力は何ですか?
考古の世界はとても歴史深く、いまだに知られていない未知な部分がたくさんあります。
建物の部品や遺跡が1つ見つかれば、必ずそこにはストーリーがあり、当時暮らしていた人々や、生活の様子を垣間見ることができます。それを知るたびに新たな発見があり、ワクワクします。
いろんな方の協力のもとイラストが完成したときは、すごくドキドキしますが、〝おぉー〞と言われたときはとても嬉しいです。
▽今後の活動や目標はありますか?
その土地の方に分かりやすく歴史が伝わるような考古イラストを描いていきたいです。また、知れば知るほど深くて面白い歴史の世界を、こどもたちにも楽しみながら知ってもらいたいです。
〝ギャラリートーク〞などをきっかけに考古にも興味をもってもらえたら嬉しいです。
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