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シリーズ「木津川市の文化財を巡る」 第72回

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京都府木津川市

■正徳2年木津川水害関係資料(木津町西垣外)
市内を貫流する木津川は、様々な恩恵をもたらしていますが、水害を起こす河川でもあります。
市内に残る木津川水害の記憶を伝える文化財に、正覚寺境内に安置されている「正徳2年木津川水害関係資料」があります。一般的には「正覚寺洪水供養碑」と呼ばれ、六角型の供養碑の上に石造阿弥陀如来坐像が安置されています。供養碑には、正徳2年8月18日の水害から三回忌にあたる正徳4年(1714年)に京都住人の大八木弥右衛門が願主となり造立したと刻まれており、この洪水により亡くなった願主の近親であった8名(法名の半数が童子・童女)の菩提を弔うために造立されたと考えられています。
木津川水害は、近世以降に幾度も発生した記録が残ります。その中でもとりわけ大きな被害が生じた正徳2年木津川水害の供養碑と石仏は、災害の記憶を未来に伝える当時の人々の思いが形として残る貴重な文化財として令和4年に市指定文化財となりました。

問合せ:文化財保護課
【電話】75-1232

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