決算では、1年間の収入と支出をまとめて、どのようなことにどのくらいお金が使われたかを確認します。今月号では、令和5年度のお金の使い道を振り返ります。
■20年後も、市民が幸せを実感できるまちをめざして
令和5年度当初予算では、「幸せを生きるまち・暮らし実現への飛躍予算」として、『まちづくり構想福知山』でめざす「市民が幸せを生きるための将来像」を実現するために、子育てや教育、福祉、環境、産業などあらゆる分野に配慮した事業に取り組みました。
また、事業の実施状況や数値目標の達成状況を、外部の視点を取り入れながら議論し、確認・検証する施策レビューを行い、『まちづくり構想』の着実な推進を図りました。
■災害や原油・物価高騰に10回の補正予算で迅速に対応
令和5年度は、全国的に原油価格や物価の高騰が進む中、台風第7号災害も発生し、被災地域の復旧や市民生活の早期安定が急務となったため、一般会計では10回もの補正予算を編成し、対応にあたりました。
変化の激しい社会情勢の中で、経済対策と市民生活の支援に迅速に取り組みました。
※令和5年度の決算額や実質収支、経常収支比率、健全化判断比率については、本紙8ページでお知らせしています。
○中学生までの入院外医療費
高校生の入院費用の自己負担が1医療機関あたり200円/月に
…約2億1913万円
安心して医療を受けられるよう、令和5年9月から子どもの医療費助成を拡充しました。0歳から高校生まで約12万4千回の利用があり、医療費を心配することなく医療機関を受診できるようにすることで、安心・安全な子育て環境を整えました。
○多様な学びの場SIRO(シロ)らぼ開設
自宅から一歩を踏み出せる場所へ延350人が利用
…約279万円
子どもが自分らしさを大切にし、将来、自己実現や社会的自立ができる力を培うため、多様な学びの居場所として令和5年5月に「SIROらぼ」を開設。令和6年3月まで延350人の利用があり、これまで行き場がなかった子どもの人との交流や体験、学習の機会につなげました。
○市内3校にもう一つの学びの場アナザークラスを設置
不登校の児童生徒が8・2%減少
…約205万円
市内の3つの小中学校に、学級になじめない子どものための「アナザークラス」を設置しました。ここでは、担当教員と学習支援員がサポートを行い、個別学習の支援や社会で自立するための力を育むことをめざしています。この取り組みを通して、アナザークラス設置校では不登校児童生徒の実人数は8・2%減少しました。
■地域と関わりながらいきいきと暮らせる環境づくり
○運転免許証を持っていない75歳以上の高齢者に共通乗車券4,000円分を約1,400人に無料配布
…約1239万円
地域活動への参加や生きがいづくりなど、外出を通して健康でいきいきとした暮らしを支えるため、タクシー乗車などにも利用できる共通乗車券を約1,400人に無料で配布しました。令和6年度は金額を6,000円に増額し、配布を継続しています。
○長寿の節目の祝品はカタログギフトに
敬老事業補助金の対象を広げ補助金制度を使いやすく
…約2688万円
令和5年度より長寿のお祝いの品を、ひざかけなどからニーズに合わせて選べるカタログギフトに変更。また、敬老事業の主催者に対する補助金は世代間交流イベントや旅行も対象に追加し、より使いやすく制度を変更しました。
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