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特集 Emergency call 119 電話越しの司令塔(1)

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京都府福知山市

もしも、大切な人が突然目の前で意識を失い倒れたら、あなたはどんな行動をとりますか。
“救急車を呼ぶときは、119番”
頭では分かっていても、火災や事故、急病に遭遇するとパニックになったり、うまく状況が伝えられなかったりすることがあるかもしれません。
そんなとき、電話の向こう側から通報者を落ち着かせ、現場の状況を聞き出しながら、救急車や消防車を出動させるのが、消防指令センターに勤務する職員たちです。
今月号では、現場での消火・救助活動ではなく、119番の向こう側で市民の人命と財産を守るセンターの業務と、そこで働く職員の思いを紹介します。

■京都府中・北部地域の119番を一括で受信
4月1日(月)から福知山市消防防災センターに設置された「京都府中・北部地域消防指令センター」では、府中・北部地域からの119番通報を一括で受け付けています。
「火事ですか、救急ですか」
「住所はどちらですか」
「今、救急車が向かっています。落ち着いて、状況を詳しく聞かせてください」
センターに勤務する職員の1日は、朝9時から翌日の朝9時まで。119が発信された電話機のGPS情報や出動可能な緊急車両の台数などが示される複数のモニターと向き合いながら、24時間を過ごします。

センターに届く119番通報は毎日70件以上。府中・北部地域の6消防本部から集まった職員らは、通報者の言葉をもとに、発生場所や被害状況、必要な車両の台数などを素早く判断し、現場を管轄する消防署へ、的確な出動指令を出しています。

■消防指令センターは消防組織の〝頭脳〟
「1秒でも早く、救助を求めている人のもとへ出動できるように、と心がけています」
そう話すのは、センターで勤務する織田修嗣(おだしゅうじ)消防士長。
119番をかける通報者にとっての最初の窓口であり、出動部隊との懸け橋となるセンターでの任務に、責任とやりがいを感じていると言います。

■通報者に寄り添いながら、迅速かつ的確な指令で市民の人命と財産を守りたい
元々は、消防車や救急車に乗って消火や救助にあたる出動部隊として活動していたという織田士長。消防士9年目となる今年、6消防本部による共同運用が始まることを受け、自ら希望し消防指令センターへ移りました。
「寄せられる通報内容の聞き漏れや聞き間違いがないよう、毎日最大限の注意を払いながら任務にあたっています。消防指令センターは、いわば消防の頭脳。私たちが迅速かつ的確な指令を出さないと、出動部隊は動くことができません」

○通報者に寄り添い必要な情報を聞き出す
織田士長は、消防指令センターのもう一つの仕事を、通報者に安心してもらうことだと続けます。
「119番をかけることに慣れている人なんていません。通報者も慌てていたり、緊張されていたり、うまく言葉が出てこない人や、早口になってしまう人もおられます。そのため、こちらは冷静に、寄り添いながら必要な情報を聞き取っていく必要があります」
「電話で詳細を聞き取っていると、『そんなことより、はやく救急車を出して』と言われることがありますが、私たちは住所を聞き取った時点で、既に出動指令を出しています。詳細を尋ねるのは、他に救助を必要とする人がいないか、かかりつけの病院はあるかなど、最善の救助活動に必要な情報を現場に向かう隊員へ伝達するため。落ち着いて情報を伝えてもらうため、まずは『救急車が向かっていますので安心してくださいね』と声をかけるようにしています」

○119番通報の際ははじめに住所を伝えて
「119番をかける機会は、一生に一度あるかないかの経験だと思います。大切な人が倒れているとか、傷ついているといった状況に、パニックになるのもよく分かります。私たちが知りたいのは、まずは住所。場所さえ分かれば出動できるので、どこで何が起きているかをまずは伝えてほしい。その後は、私たちが必要な情報を聞き出していくので、安心して質問に答えてください」

■出動部隊・消防署警備課に聞く 生死を分ける消防指令センターの判断
○電話口での的確な指示で人命を救助
救急の場合、心肺停止の事案であれば、通報者や近くにいる人へ救急隊が到着するまで心臓マッサージをお願いすることがあります。そういった場合は、センターの職員が「胸に手を当てて、1・2・3のリズムで押し込んでください」などと口頭で指示をしなければなりません。通報者を落ち着かせながら、相手に的確な指示を出すセンター職員らの仕事ぶりはプロフェッショナルだと感じます。
私たち消防の仕事は、人命救助が最優先です。市民、そして隊員たちの命を守ることが最も重要であり、生死を分けるのは、その時々の判断です。119番の窓口となるセンターの判断に少しでもミスがあると、現場は混乱します。普段は、外に出て目立つ部署ではありませんが、消防指令センターはまさに消防の中枢的存在なのです。

○迅速な消火活動に不可欠なセンターとの連携
火災の場合であれば、現場に向かう消防車の中で、センターからの情報をもとに「どのような戦略で鎮火させるか」といった作戦を練ります。
センターから届く地図情報には、防火水槽や消火栓の位置が含まれており、消防車をどこに停め、どのように建物へ放水するか決定してから現場に到着できるため、迅速な消火活動に、センターとの連携は不可欠です。
また、炎上中の建物には誰が住んでいて、現在外出している人はいないか、友人が遊びに来ている可能性はあるかなど、逃げ遅れている人がいないかを確認するためにも、センターが通報者から聞き取った内容がとても重要となります。

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