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シリーズ 福知山の文化財

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京都府福知山市

■収蔵資料紹介(84)
「丹後大江山妖鬼退治之図」
日本の鬼の交流博物館 所蔵

日本の鬼の交流博物館には平成5年に開館して以来30年の間に収集した資料や寄贈を受けた資料が約3000点収蔵されています。今回紹介する「丹後大江山妖鬼退治之図」は、大江町の住民から寄贈を受けた資料です。
「丹後大江山妖鬼退治之図」は(上)・(下)2枚からなり、材質は紙です。(上)には鬼退治を命じられる場面、途中で老翁に出会って道を尋ねる場面、老翁から兜と酒を受け取る場面、木を橋にして渡る場面、着物を洗う女性に出会う場面が描かれています。(下)の方には一行が鬼の住む館に到着し、門番の鬼と対峙する場面、鬼たちとの宴会の場面、鎧兜に着替える場面、そして鬼の首を切り落とすとその首が頭に噛みつく場面が描かれています。
ところでこれらの場面、どこかで聞いたことありませんか?まさしく大江山に棲まう鬼・酒呑童子を源頼光と四天王一行が討ち取る物語を描いているのです。
また、「丹後大江山妖鬼退治之図」の左端には、「大正2年4月15日御届済 印刷人京都府福知山町」と記されており、あわせて「發行人 京都府丹後国岡田庄大俣(現在の舞鶴市)」、「發賣人 京都府丹後国河守上村内宮」と書かれています。大江山の鬼伝説は江戸時代以降様々な出版物に活用されていることはよく知られていますが、この「丹後大江山妖鬼退治之図」もまた福知山で印刷され、大江町内宮の方が発売人となり大正2年に発行されたのでしょう。柔らかな雰囲気を持ちながらも的確に鬼退治の名場面が描かれています。
大江山の鬼伝説が地元で愛される一端をうかがえる資料のひとつです。

問合せ:文化・スポーツ振興課
【電話】24-7065【FAX】23-6537

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