■「私と部落」応援歌特化型シンガーソングライター 遊人さん
◇つながりの積み重ねが大切
綾部市人権教育推進連絡協議会は11月9日、里町の府中丹文化会館で全綾部市人権教育研究集会を開催しました。
講師の遊人さんは学生時代、周囲に被差別部落出身であることを告げても差別を受けたことはありませんでした。差別は昔のこと、他人ごととして捉えていましたが、25歳のときに知人が結婚差別を受けたことがきっかけで、部落差別が今も残っていることを認識しました。
差別解消のために活動を続ける中で、人と人との橋渡しをすることが大切だと思うようになったそう。「僕がカミングアウトをしたとき友人は『それがどうしたん。遊人は遊人やん』と言って、僕自身を見てくれた。『どう伝えるか』より『どう接するか』が大事。人と人とのつながりを積み重ねていくことで、部落差別自体がおかしいと気が付くきっかけになる」と、自身の体験を交えながら話しました。
また、子どもたちの価値観を広げるため、地域の中学生と1泊2日の研修を行っていることを紹介。「子どもが大人との交流を通じて『人を敬う』『人を知る』ことにつながっている。そういった輪が広がっていけば、あらゆる差別をなくしていける」と訴えました。
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