子どもから高齢者まで、幅広い世代が利用する自転車。誰もが手軽に乗ることができる一方で、ルールやマナーを守らないと、重大な事故につながる恐れがあります。一人ひとりが自転車の安全意識を高め、交通事故を防止しましょう。
■ながら運転は違反
昨年発生した市内の交通人身事故は24件。そのうち、自転車が関連する事故は6件でした。事故の多くが、出会い頭の衝突によるもの。左右の安全確認が不十分だったことが原因に挙げられます。
自転車は道路交通法上、車と同じ車両に分類されます。原則、車道の左側を通行する、信号と一時停止標識を守るなどに加え/2人乗りや並走をしない/傘を差しながら運転しない/スマートフォンなどを使用しながら運転をしない―といった交通ルールをしっかり守ることが、安全な利用の大前提。タイヤの空気圧やブレーキの状態など、自転車に乗る前の点検も習慣付けましょう。
■着用で被害が軽減
自転車乗車中の死亡事故の半数以上は、頭部の損傷が原因です。ヘルメット非着用時の致死率は、着用時の2倍余り。頭部の保護が被害の軽減につながります。いつどこで交通事故に遭うか予測は不可能。命を守るヘルメットを積極的に着用してください。
◇自転車安全利用5則
・車道が原則、左側を通行 歩道は例外、歩行者を優先
・交差点では信号と一時停止を守って、安全確認
・夜間はライトを点灯
・ヘルメットを着用
・飲酒運転は禁止
■府内自治体初!市が「モデル事業所」に
市は4月1日付けで、京都府警が実施する「自転車ヘルメット着用促進モデル事業所」に、府内の自治体で初めて指定されました。4月12日に市役所で、指定書の交付式を実施。府警察本部の奥野雅義・交通部長から山崎市長に、指定書が手渡されました。市職員が率先してヘルメットをかぶることで、着用の普及促進を図ります。
◇悲惨な事故なくしたい
綾部警察署 交通課長
渡邉徹さん
府内の自転車乗車時のヘルメットの着用率は10パーセントほどにとどまっています。綾部警察署では、自転車のヘルメット着用を推進することを宣言した市内事業所と連携し、啓発活動を行っています。
昨年、府内で自転車2台が正面衝突する事故が発生しました。ヘルメットを着用していなかった男性は死亡し、着用していた女性は一命をとりとめました。悲惨な事故をなくすために、綾部市から全国に自転車ヘルメットの輪を広げていきましょう。
◇ポスター作成し啓発
自転車ヘルメット着用促進宣言事業所
グンゼ綾部本社 総務課
課長 吉川智美さん 今野成美さん
社用の自転車利用時に、ヘルメットを着用することを義務付けています。また、着用を促すポスターを作成し、食堂や廊下などに掲示することで、従業員への啓発に取り組んでいます。
ヘルメットに抵抗がある人もいると思いますが、命には代えられません。今後も、さらなる着用の定着を目指します。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>