■社会復帰を阻む差別や偏見
近年の犯罪検挙者数のうち、再犯者が占める割合は4割を超えています。犯罪や非行を繰り返す〝再犯〞をいかに食い止めるかが、安全で安心して暮らせる社会づくりの大きな課題となっています。
再犯を防ぐには、刑を終え出所した人の円滑な社会復帰が重要です。しかし、本人に更生意欲があっても、自身や家族への根強い偏見や差別で、住宅の確保や就業といった基本的な生活基盤が築けない場合があります。そして、こうした〝生きづらさ〞を背景に、再び罪を犯してしまう人も少なくありません。立ち直ろうとする人を排除するのではなく、地域社会の一員として見守り支えていくことが大切です。
■犯罪のないまちづくりへ
7月は「社会を明るくする運動」の強化月間です。犯罪や非行のない地域社会づくりを目指す全国的な取り組みで、今年で74回目を迎えます。本市でも、保護司や更生保護ボランティアらが協働して、広報・啓発活動を展開しています。この機会に、犯罪や非行の防止と立ち直りについて考えてみませんか。
◇保護司って?
犯罪や非行をした人の更生を支え、再犯を防ぐ取り組みを行っているボランティア。市内では20人が活動しています。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>