KDDIアジャイル開発センター株式会社 舞鶴サテライトオフィス
■目標達成に向けて、知識を蓄積する
市内には製造、建設、運送、医療、福祉、情報通信、港湾などに関するさまざまな仕事があり、独自の特色を持った魅力的な事業所が約3,300も所在しています。
今回はその中から、KDDIアジャイル開発センター株式会社(以下、KAG)舞鶴サテライトオフィスを紹介。舞鶴で専門的な技術を学び、その技術を生かし活躍する入社1年目の小崎創生さんに仕事のやりがいや働き方についてお聞きしました。
◇今の仕事は幼少期からの趣味の延長
滋賀県守山市で生まれ育ち、小さい頃からロボットや電気、コンピューターに興味がありました。中学校では科学部に入部し、自分で自由自在にロボットを操作するロボットサッカーに熱中していました。ロボットの設計やプログラミングをするのが楽しくて、年1回は大会に出場していました。
◇舞鶴高専での学び
中学校卒業後の進路は、好きな電気や情報の分野を学ぶことのできる高等専門学校(以下、高専)を視野に入れていました。高専では、卒業後も、専攻科への進学や大学への編入、就職など選択の幅が広がることも魅力の一つです。舞鶴高専は、地元・守山市に近く、自分の興味がある電気の分野を学べるということで、入学を決意しました。電気情報工学科では、電気・電子・情報・通信を中心に学ぶ中で、知識や発想力、モノを作っていく力を身に付けたほか、一つ一つ勉強する力や研究して結果を導き出す力を培いました。4年生の時にプログラマーズコミュニティ(以下、プロコン部)で高専プログラミングコンテストに参加しました。その経験が今の仕事にも生きていると感じます。
◇イベントが入社のきっかけ
在学中に「早く働いて親の負担を減らしたい」「独り立ちしたい」という思いが強くなり、就職するなら学んだ知識や経験が生かせる仕事をしたいと思っていました。その時に、KDDI株式会社が学生向けハッカソン(ソフトウェア開発のイベント)を開催していることを知ったことがきっかけとなり、こんな面白いイベントを企画する企業でならこれまで学んだプログラミング技術が生かせるのではないかと思い、入社を決意しました。慣れ親しんだ舞鶴で働けるのも大きな魅力の一つでした。
◇丹後とり貝の調査
KDDIとKAGが丹後とり貝の養殖に最適な環境を把握するために、舞鶴市や舞鶴とり貝組合とともに取り組んでいる実証調査では、養殖筏(いかだ)での現地調査を行ったり、漁業関係者たちと意見交換などを行ったりしています。この調査は、私が入社する1年前から、実証実験を行いデータを蓄積してきました。私は、安定的な提供ができるように、これまで集めたデータを分析し、使い道を考えて、具体的な仮説を立て、実際に漁師さんたちが使いやすいアプリに改修を行っています。
◇幅広い仕事の分野
丹後とり貝のアプリ以外にも、さまざまなアプリの開発なども行っています。基本的に在宅勤務なので、受注者とは毎週オンラインで打ち合わせを行い、オーダーに合わせて今あるサービスをもっと便利にするための機能改修や新機能の開発も行っています。
◇自身の成長、仕事への貢献
まだ、入社して1年もたっていませんが、在学中に、プロコン部で培った開発経験を生かすことができていると感じています。今仕事で使っているソフトもプロコン部で使ったことがあり、操作に苦労することはありませんでした。
今は、自分一人でもスムーズに仕事を進めることができるように、さらに勉強していきたいと思っています。
そして、丹後とり貝のスマート漁業でも、漁師の皆さんからの要望を聞き、それを実際に実現するためにはどうすれば良いか、そして目標を達成するためには何をすれば良いかを考えたいです。今携わっている仕事を通して、自身もスキルアップして知識を蓄積し、課題解決能力を高めつつ、仕事に還元できるようになりたいです。
■来春入社! 長期インターンでスマート漁業に携わる
KDDIアジャイル開発センター株式会社からの声かけをきっかけに、自己研鑽(けんさん)の場にもつながると考え、昨年5月から先月まで、アプリの開発や再構築に携わってきました。もともと、最先端のプログラミング技術を扱っている企業への就職を目指していたところ、この長期インターンをきっかけに最新技術を持つ同社への入社を希望し、内定をいただきました。1年間のインターン経験があるので、その経験を生かし、入社後、数年でスクラムマスター(開発の責任者)になりたいです。
舞鶴工業高等専門学校
電気情報工学科 5年
東口 富洋 さん
■事業所データ
KDDI株式会社は、平成30年に舞鶴市、舞鶴高専と3者で地域活性化を目的とした連携に関する協定書を締結し、防災モニタリングやスマート農業、スマート漁業に取り組んでいる。
KDDIの子会社であるKDDIアジャイル開発センター株式会社は、就労場所を求めて大都市に移住してしまう傾向にある社会人や学生が地方で働くことができる拠点を作ることで、地域振興の観点に立った雇用創出に取り組んでいる。昨年1月にKAGの地方拠点第1号として、赤れんが3号棟に舞鶴サテライトオフィスを開設。3年間で10人の地元雇用を目指すとともに、KAG社員が地元に貢献できる業務に従事することを推進している。
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