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まいづる元気人vol.108 文化芸術でまちを元気に

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京都府舞鶴市

子どもが文化芸術を体験する場や舞鶴市出身の芸術家たちを紹介する機会を創出するなど、さまざまな活動を行っている一般社団法人桜art アンサンブル。
同法人で企画から運営まで、幅広く活動する椿さんに話を伺いました。

■子ども×芸術
扉を開けた瞬間、会場に響く子ども達の笑い声。「昨年の倍以上の参加者が集まりました」と椿さんは会場を見渡しながら話す。子どもを主役にした舞鶴らしさのあるイベントをやりたいと企画した、今年で2年目を迎える「スター誕生文化祭」は3月の発表に向け、地元講師から歌・ダンス・演劇・でまちを元気にフリースタイルフットボールの4つの芸術分野で指導を受け、テーマに沿ったステージを創り上げる。「子ども達の成長は本当に早い。顔付きから何からどんどん変わっていきます」と笑顔で語る。

■本物を体験する機会を
法人の設立前は、公益財団法人舞鶴市文化事業団で経理や演劇事業などを担当。地域の課題を演劇の手法を用いて解決する「リージョナルシアター事業(※)」で、高校生がグループでオリジナルの短い脚本を作り、その場でプロの劇団員が演じる取り組みを行った。生徒たちの生き生きとした表情を見て、プロの演劇を体験できる機会を舞鶴でつくりたいと考え、生まれたのが「まいづる物語プロジェクト」。
舞鶴の古い写真から着想を得て、劇作家の指導で市民の参加者が脚本を作成。平成30年から2年間は短編の朗読劇公演として、舞鶴のさまざまな地域を巡り、そして3年目の令和2年には戯曲『よりそう人』が完成した。
しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で、脚本はできたものの舞台として、創り上げることはできなかった。そして、令和2年度末には文化事業団も解散することに。

■転機、実現への一歩
そんな中、法人を自ら立ち上げたら舞鶴で上演をできるのではないかと考えた。「やるなら今だ!」何かに背を押され決意した当時を笑顔で振り返る。そして令和5年12月、当時プロジェクトに一緒に携わっていた劇団が京都市内で『よりそう人』を上演。「地元舞鶴にこんな歴史があったことを知らなかった」と感銘を受けた観劇者の依頼で、昨年12月に舞鶴市内のセミナーで『よりそう人』の上演が実現。ついに、本格的な地元舞鶴での公演に向けた確実な一歩を踏み出した。

■走り回る日々を
「体力的に、今の活動をいつまでできるかな」と不安を口にしながらも、次々と新しいアイデアは湧き出る。これからも子ども達、そして舞鶴に文化芸術の魅力を伝えるために、椿さんが走り回る日々は続きそうだ。

※リージョナルシアター事業…一般財団法人地域創造が行う公共文化施設の活動を支援する事業の1つ。

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