■支援の輪を広げる取り組み
「とりこぼさない支援を考えるプラットフォーム」
制度・分野の枠を越えて支援するため、市では包括的な支援体制を整えるとともに、支援の輪が広がるよう、関係する団体や個人がつながる”ための取り組みとして、交流会を実施しています。
「とりこぼさない支援を考えるプラットフォーム」って何?
「地域に居場所がある」「必要としてくれる人がいる・活動がある」「支援者同士が支援のノウハウを共有する機会がある」ことが、制度・サービスの「はざま」にある人を支えていく土壌になるとの考えから生まれた、支援者やさまざまな活動をする人が「つながる」ことができる出会いの場です。交流会には誰でも参加できます。
交流会ではどんな人たちが集まってどんなことをしているの?
福祉の専門職をはじめ、市民活動団体メンバーや教育・医療・商工関係者など、多種多様な業種の人が集まっています。
交流会では、参加者同士がつながり合えるよう、テーマに沿った意見交換や参加団体の活動紹介、全員参加のフリータイムなどの時間を設けています。
○参加者からはこんな声が
6月20日に開催された第5回の交流会。初参加したお2人に感想を聞きました。
・面白かったです。もっとたくさんの人と話したいと思いました。音楽療法士としての仕事の依頼もあり、つながりができたことを実感しています。
介護支援専門員・音楽療法士 中村多恵(なかむらたえ)さん
・思っていた以上の規模で開催されていて驚きました。多くの人が地域を支えてくれていることも実感しました。個別に話を聞くこともでき、参加してよかったです。
市民ライター 宇津亜季(うつあき)さん
プラットフォームのこれまでの歩みやとりこぼさない支援体制の詳細は、市ホームページで紹介しています。
■インタビュー(2)
「つながることで、支援の網をより広く、網目を細かくしたい」
プラットフォームは、市内のNPO法人や社会福祉協議会の職員に「コアメンバー」として参加してもらい、目指すべき姿を考えた上で開催しています。メンバーの1人である柴山さんに思いを聞きました。
NPO法人てくてく
柴山 岳博(しばやま たけひろ)さん
障がいのある人が暮らすグループホームで、ホームメンバーの生活を支援する介護福祉士。「とりこぼさない支援を考えるプラットフォーム」の立ち上げ期から関わるコアメンバーの1人。
○つながることで可能性が広がる
プラットフォームのコアメンバーになったきっかけは、誘われたから、というのが正直なところでした。1回目の会議にはちょっぴり緊張して挑んだのですが、話し合いを進める中で「みんなの活動が今後どうなっていくんだろう」とワクワクする気持ちが生まれました。
以前は、業務外のことでも利用者さんや支援者が「やりたい」と思ったことはいろいろやっていたのですが…。通常の業務もあるし、人手が足りずできなくなっていたんです。プラットフォームを機に、人と人がつながって新しい活動に発展することで、またそういう機会が生まれるのではないかな、と思っています。
○支援の網は広く、網目は細かい方がいい
プラットフォームの交流会に参加すると、それまで「点」だった人や団体がつながって「線」になります。そうして生まれた線は、たくさん集まると網になって、線が増えることで目が細かくなる。つながりが広く、太くなれば、取りこぼしも少なくなる。支えを必要としている人の選択肢が、より広がるんです。分野を超えていろいろな人たちがつながることで、さらに選択肢に厚みが出る。これってすごいことだな、と思います。
○ぜひ参加してつながりを深めて
「はざま」はいろいろなところにあります。悩みが解決できていない人、手がかりがない人はみんな「はざま」の人なんです。でも「つながり」があれば、解決の糸口が見つかるかもしれない。ぜひ、プラットフォームに参加してみてください。10月2日(水)と来年1月28日(火)に予定しています。きっと新しい世界が広がりますよ。
▽プラットフォームのコアメンバーは、現在8人。立ち上げ期から関わる小松さん、新メンバーの湯浅さんにもメッセージをもらいました。
小松哲也(こまつてつや)さん(NPO法人こらぼねっと京都)
「支援するためには自分が関わらない分野をもっと知っていかないと、と思っています。自分だけではできなかったことも、仲間を増やすことでできるようになりますよ」
湯浅卓磨(ゆあさたくま)さん(社会保険労務士)
「思いの強い人がたくさんいて刺激になります。プラットフォームはきっかけの場にすぎません。ここからの動きに期待します!」
問合せ:地域福祉連携室 くらし連携担当
【電話】955-3177【FAX】951-7739
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