■史跡大川内鍋島窯跡調査事業〜日峯社下窯跡(にっぽうしゃしたかまあと)の調査成果(8)〜
前回は、伝世品と出土遺物の関係について説明しました。写真(1)(2)は伝世品で、表の文様とほぼ同じ破片が日峯社下窯跡から出土(写真(3)(4))していますが、よく見ると高台部分が違っています。伝世品は低く、一般的な皿の高台と同じですが、出土品は鍋島焼の特徴でもある高い高台となっており、のこぎり状の文様(鋸歯文)も描かれています。
鍋島焼は最初、有田で製作していましたが、意匠や技術が漏れないように、また陶工たちを管理するため大川内山に移転しました。高台の低い伝世品は有田時代のもので、大川内山に移転後、高台が高くなったのではないかとも言われていますが、今後も調査が必要です
※写真は、本紙をご覧ください。
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