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《特集》まずは気づくことが大切 アンコンシャス・バイアス(2)

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佐賀県伊万里市

■アンコンシャス・バイアスへの気づきは、一人一人がイキイキと活躍する社会への第一歩
Q.アンコンシャス・バイアスとは、具体的にはどういった事例がありますか
A.日常のあらゆる場面で起きています。例えば、次のような例が挙げられます。これらはほんの一例で、アンコンシャス・バイアスは、日常や職場にあふれています。
・血液型を聞いて、相手の性格を想像することがある
・性別や世代、学歴などで相手を見ることがある
・「親が単身赴任中です」と聞くと、まずは『父親』を思い浮かべる(母親は思い浮かべない)
・『性別』で任せる仕事や役割を決めていることがある
・男性から育児や介護休暇の申請があると「なぜ奥さではないのだろうか」ととっさに思ってしまう
・子育て中の女性に、転勤を伴う仕事の打診はしない方がいいと思う

Q.個々人が持っているアンコンシャス・バイアスは、それ自体が問題なのでしょうか
A.アンコンシャス・バイアスは誰にでもあって、あること自体が問題という訳ではありません。
過去の経験や、見聞きしたことに影響を受けて自然に培われていくため、アンコンシャス・バイアスそのものに良し悪しはありません。しかし、アンコンシャス・バイアスに気づかずにいると、そこから生まれた言葉が、知らず知らずのうちに相手を傷つけたり、キャリアに影響をおよぼしたり、自分自身の可能性を狭めてしまうなど、さまざまな影響があるため注意が必要です。

Q.私たちが、アンコンシャス・バイアスと向き合い続けていくためのポイントはありますか
A.過去の経験や見聞きしてきたことは、未来への重要な財産です。
否定されるものではありません。一方で、『十把一絡(じっぱひとから)げなモノの見方が悪影響をもたらすこともある』という意識を持ち続けてみてください。大切なことは、一人一人、その時々と向き合うことです。「100人に影響がなくても、101人目に影響があるかもしれない」「これまでに出会った100人の女性/男性はこうだったと決めつけずに、101人目は違うかもしれない」「過去と今とでは違うかもしれない」といったように、101人目に思いをはせてみてください。

Q.アンコンシャス・バイアスは、解消できるものでしょうか
A.具体的な対処法を3つ伝えます
▽対処法1 決めつけない、押しつけない
アンコンシャス・バイアスから生まれる言動には「普通そうだ」「こうあるべきだ」「どうせ無理だ」といった決めつけや押しつけが挙げられます。
例えば「子育て中の女性は普通、長期出張は無理だ」「この仕事は、大抵の男性には無理だ」といったように、自分の決めつけや押しつけの言動に気づいたなら「これは私のアンコンシャス・バイアスかも」と疑ってみてください。
頭ごなしに決めつけないこと、一人一人と対話をしてみること、相手を尊重する心の姿勢を持つことがカギを握ります。

▽対処法2 相手の表情や態度の変化など『サイン』に注目する
相手の心の後味が、サインとなって表れます。『急に表情が曇った』『声のトーンが変わった』『キーボードを打つ音が大きくなった』『オンライン会議中に急にビデオがオフになった』といったサインに気づいたなら「私のアンコンシャス・バイアスによる言動が、相手の心の後味を濁したかも」と、ぜひ立ち止まってみてください。違和感をそのままにせず、フォローすることを心掛けてみてください。

▽対処法3 自己認知
アンコンシャス・バイアスの正体は『自己防衛心』です。脳が無意識のうちに自分にとって都合のよい解釈をすることによって起きています。自然の摂理であり、完全に払拭することはできません。だからこそ、大切なことはアンコンシャス・バイアスに気づこうと一人一人が意識することです。
「これって私のアンコンシャス・バイアスなのか」と自分に問いながら、1~2週間アンコンシャス・バイアスのメモを取ることもお薦めです。自分のモノの見方のクセや、思考のクセに気づけるかもしれません。

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