「誰も取り残さない共生社会へ」
今年3月、ある都市の駅に直結する商業施設に、ピンク色にラッピングされたひときわ目立つエレベーターが設置されました。大きく「専用」の文字と、車いすやベビーカーを利用する人などの利用対象者を表すピクトグラム(絵文字)が書かれており、ひとめで利用対象者「専用」と分かります。
実は、この商業施設には昨年11月までの約6年間「専用」エレベーターが設置されていました。この間、施設側にはその利用に関してさまざまな声が寄せられ、施設側は検討を重ねた結果、昨年11月に「専用」をやめてすべてのエレベーターを「優先」にしたのでした。
それは、譲り合って利用してほしいという思いからの変更でしたが、必要とする人たちが優先される状況にはなりませんでした。
このような経緯を踏まえ、施設側はさまざまな検討を重ね、現在の状況では「専用」を設けることが最善と判断し、今年3月、再び利用対象者「専用」のエレベーターを設置したのです。
共生社会とは、「さまざまな人びとがすべて分け隔てなく暮らしていくことのできる社会」のことです。階段やエスカレーターを利用できない人もいます。どのエレベーターであっても、エレベーターを必要とする人たちに対しては、譲り合って優先的にスペースを作りたいものです。
(社会人権・同和教育指導員)
※市ホームページにも掲載しています。
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