「人権の世紀」をめざして
人権とは「人として、生まれながらにもっている、自由に考え行動し、幸福に暮らせる権利」といわれています。20世紀は、世界を巻き込んだ2度の大戦が起こりました。特に第二次世界大戦では、特定の人種への迫害や大量虐殺、核兵器使用などから、最大の人権侵害が行われました。
この大戦から、私たちは人権のないところに平和は存在しないことを学び、世界平和と人権尊重を求める動きが高まりました。そこで国連総会において、すべての人間が尊重され、平等で自由で、差別されてはならないことを定めた「世界人権宣言」が採択されました。
宣言の第二条には、「すべて人は、人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治上その他の意見、国民的もしくは社会的出身、財産、門地その他の地位またはこれに類するいかなる事由による差別をも受けることなく、この宣言に掲げるすべての権利と自由とを享有することができる」とあります。
さらに、国連では12月10日を「人権デー」とし、日本では12月4日から10日までを「人権週間」と定め、毎年、各地で人権啓発や相談などさまざまな取り組みが行われています。21世紀は、これらの取り組みを通して、平和の基礎である人権が保障される、「人権の世紀」を目指すこととなりました。
しかし、現在でも世界では戦争や内戦が続いています。
また、国内においては、女性やこども、高齢者、障がい者、部落差別(同和問題)、外国人などのさまざまな人権問題が課題として残っています。
21世紀を「人権の世紀」とするためには、私たち一人ひとりが、さらに人権について学び、人権に対する意識を高め、全ての人権が尊重される共生社会を築いていこうと決意する「心」と、違いを認めさまざまな人に寄り添う「言動」が大切ではないでしょうか。
(社会人権・同和教育指導員)
※市ホームページにも掲載しています。
毎月1日は「いじめ・いのちを考える日」です。
毎月11日は「人権を考える日」です。
問い合わせ:人権・同和政策課
【電話】40・7367【FAX】40・7327【Eメール】jinken@city.saga.lg.jp
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