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ステフのキュリオシティーコーナー #30

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佐賀県佐賀市

私の今年の目標の一つは、日本語の小説を読むことです。私は、日本での生活を数年間経験した今、日本語で小説を読むと、日本に来る前に初めて読もうとしたときと大きく変わったように感じます。
小説を読んでいるとき、多くの人は頭の中に映画を見ているようにイメージを思い浮かべます。その映像は映画を見るときとは違って、ページに書かれた言葉を頼りに自分の想像力で作ります。作り出すイメージは、その人自身が人生で経験したこと、つまり、その人がいた環境や見たものを反映しています。
私は日本の小説が描写しているような場所にあまり馴染みがないにもかかわらず、読もうとした経験を思い返すとおもしろいです。例えば、「縁側」や「玄関」という単語を読むと、日本で実際に目にするものとはかけ離れたものを想像していました。漠然とその言葉を理解していても、ストーリーに生命を吹き込むのに使えるほど明確な心象を持っていませんでした。今になって、私が思い浮かべるイメージで登場する場所は、佐賀で行ったことのある場所の影響を強く受けています。例えば、「縁側」が出てくると、私が最初に歩いた神野の御茶屋の縁側を参考にして話を想像します。
今では、日本の物語でもより本格的な情景を思い浮かべることができるようになりましたが、それを日本語で読むのと英語で読むのとでは、今でも読書体験はかなり違ってきます。英語で読むと、頭の中で聞こえている言語と描写されている環境が一致していないからか、母国での生活とここでの生活の影響が不思議と混ざり合ってイメージされます。
日本人の皆さんが、外国の本を読んだとき、どのような感覚なのか、好奇心をそそられます!

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