さまざまなスポーツで輝くまちの人々を紹介する連載企画「YELL!」。26回目は、クレー射撃で全日本ランキング4位につける池田さんです。
銃で撃った皿の枚数で競うクレー射撃は「究極のメンタルスポーツ」だと言う池田さん。競技と向き合った意外なきっかけや、上を目指すための普段からの心構えについて聞きました。
池田 岬(いけだみさき)さん(35)
(吉野ヶ里町立野)
◇所属チーム
佐賀県クレー射撃協会
〇大会入賞歴
・全日本選手権予選九州四国ブロック岡山戦…2位
・鹿児島射撃フェスティバル(国体オープン)…個人2位・団体優勝
・全日本選手権…5位
■猟師の家系に生まれて
曾祖父に始まる代々猟師の家系に生まれ、20歳で銃の免許を取りました。冬には猟犬と一緒に山で狩りをするものの、28歳まで射撃競技の経験はゼロ。国スポに向けて若手育成を進める協会や、元国体選手の父からの勧めを受けてクレー射撃を始め、現在7年目です。
■1枚のミスが命取り
「スキート」種目では、空中に放たれる直径11cmの皿を散弾銃で撃ち、100枚中の割った数を1枚1点で競います。散弾銃は1発で約500粒の鉛玉が発射され、うち3粒ほど当たれば皿が割れます。余裕で当たりそうですよね?でも、不思議と粒と粒の間を皿がすり抜けるんです(笑)。大会ではほぼ100点に近い点数で上位を競うので、1枚のミスが命取りです。
■心掛けてポジティブに
クレー射撃は適時を逃さず正確に撃つ、高い集中力が求められます。コンディションが良い日でも、一度の失敗を引きずって立て続けに撃ち損じることもあります。メンタルを鍛えるため、競技外でも運転や仕事中など、日常のあらゆる場面で前向きな気持ちを保つよう心掛けています。
■無言のグータッチ
昨年は初出場の全日本選手権で5位になり、父の成績を超えました。空港で出迎えてくれた父とグータッチ。無言の「おめでとう」が、最高にうれしかったです。
2028年ロサンゼルス五輪に向けた予選も始まるので、日本代表内定、そしてオリンピックでのメダル獲得を目指して精一杯頑張ります!
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