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唐ワンくんの唐津今昔物語137

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佐賀県唐津市

■「唐津の記念物」(19)
~唐津の史跡・名勝・天然記念物~
肥前陶器窯跡(ひぜんとうきかまあと)
昭和15(1940)年、武雄市武内町にある小峠(ことうげ)・大谷(たいたに)・錆谷(さびたに)窯跡・土師場物原山(はじばものはらやま)が国史跡「肥前陶器窯跡」に指定されました。さらに平成17(2005)年、岸岳山麓(きしたけさんろく)にある皿屋上(さらやかみ)・皿屋(さらや)・帆柱(ほばしら)・飯洞甕上(はんどうがめかみ)・飯洞甕下(はんどうがめしも)窯跡と町田にある御茶盌(おちゃわん)窯跡が追加指定されました。
岸岳山麓にある5つの窯跡は、発掘調査の成果から(1)甕類を製作していた皿屋上窯跡(2)藁灰釉(わらばいゆう)製品を主に製作していた帆柱・皿屋窯跡(3)土灰釉(どばいゆう)・長石釉(ちょうせきゆう)製品を製作していた飯洞甕上・飯洞甕下窯跡の3つのグループに分けられることが判明しています。
これらの窯跡は窯の造りや製品の特徴から、朝鮮半島の製陶技術を導入して誕生した窯場であり、最も古い唐津焼を焼成した窯跡であることが評価されて国の史跡に指定されました。
江戸時代の唐津藩は、徳川(とくがわ)幕府に唐津焼を献上していました。献上された唐津焼は「献上唐津」と呼ばれます。この献上唐津を焼成していた御用(ごよう)窯が御茶盌窯跡です。御茶盌窯は唐津藩の御用焼物師(やきものし)によって用いられ、幕藩体制崩壊後の近代には、中里(なかざと)家を中心に大正年間まで使われた後も、現在まで大切に守り継がれています。
献上唐津は幕府への献上のほか贈答品としても用いられたようで、白色粘土を用いた繊細優美な製品が数多く残されており、茶陶(ちゃとう)を意識した茶碗、水指(みずさし)、香炉(こうろ)などがあります。
この御茶盌窯跡は、操業当時の窯の姿が良好に残っていることと、高い技術による献上唐津を焼成していたことが評価されて国の史跡に指定されました。
これらの窯跡で製作された唐津焼を紹介する展示会の案内を、本紙11ページに掲載しています。

問合せ:生涯学習文化財課
【電話】72-9171

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