■駄竹(だぢく)の未来のため元気な海を復活させたい!
市民リポーター 井上(いのうえ)久美子(くみこ)
8月26日、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環で、駄竹藻場再生グループなどの協力のもと、海中のガンガゼの駆除と藻場の再生についての学習会が行われました。学習会には、県内の小学生や唐津南高校生のボランティアなど、たくさんの人が参加しました。
ガンガゼは、とげが長い有毒のウニで、海中の岩についた海藻(かいそう)を食べるため、磯焼けの原因となっています。海藻がなくなると、稚魚が隠れる場所がなくなってしまうため、魚が育ちにくくなり、海から魚がいなくなってしまうのです。
学習会のメインイベントは、磯焼けを防ぐための母藻の再生作業です。参加した小学生が、トウモロコシ製の袋に、春に成長するワカメ、ホンダワラ、ヒジキ、夏に成長するカジメ、アラメ、さらに海中に沈むよう石も入れて船の上から海中へ投入しました。
10日ほどで袋の中から胞子が出て藻になるそうで、藻が成長することで、魚の産卵場所や稚魚の育つ場所ができ、魚が増えていきます。
駄竹藻場再生グループの漁師さんが子どものときにあった、海藻が茂り、岩にはニナやカラスガイがあり、磯遊びをするとサザエやアワビが取れた、そんな海に戻すためにはとてつもない時間が必要です。ガンガゼの駆除と藻場の再生を駄竹の漁師さんたちは根気強く取り組んでありました。海が育って漁師になりたい子どもたちが増えることが漁師さんの切なる願いです。(取材地:肥前町駄竹)
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