◆「唐津の記念物」(33)~唐津の史跡・名勝・天然記念物~
横田下古墳(よこたしもこふん)(国史跡)
横田下古墳は、浜玉町横田下の緩やかな丘陵上にあります。正式な発掘調査はされていませんが「30m前後の円墳なのではないか」と言われています。しかし、最近では「小型の前方後円墳ではないのか」と考える考古学者も出てきました。古墳自体は、大正時代に地元住民が開墾しているときに偶然発見され、昭和26(1951)年に国史跡に指定されています。
古墳の最大の特徴は、国内最初期の横穴式石室が残されていることです。初期の横穴式石室は崩れているものが多いのですが、横田下古墳の石室は当時の状態を保っていて、古墳好きの間では「一度は見ておきたい石室」として知られています。古墳からは銅鏡(どうきょう)や筒形銅器(つつがたどうき)、土器などが出土していて、これらは平成元(1989)年に佐賀県重要文化財に指定されています。石室と出土遺物からは、朝鮮半島の勢力とのつながりが強かったことが指摘されています。
横田下古墳は、5世紀前半代に築造された古墳であり、当時の社会を考えるうえで重要な位置を占めています。
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