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【温故創新】市長コラム

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佐賀県多久市

医療的ケア児・難病患者の支援
市長 横尾俊彦(よこおとしひこ)
11月20日 記

医療的ケア児のことをご存知ですか。医学の進歩を背景として、NICU(新生児特定集中治療室)等に長期入院した後、引き続き人工呼吸器や胃ろう等を使用し、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な子どもたちです。全国に2万人とも言われ、そのご家族は24時間体制で日常をケアされており、一般の想像をはるかに超える難しさ厳しさがあります。
そんな状況にある幼い生命に向き合う時、日本の政治行政にはまだ改善すべきこと、できることがあると思えます。法律や制度の改正や改善、財政的支援も必要です。そこで医療的ケア児を考える首長ネットワークを有志で立ち上げ、発起人の一人として努めたいと思います。
次に難病患者の支援等はどうでしょうか。こんなこともありました。コロナ禍でマスク入手困難な頃、寄贈されたマスクの活用策として医療福祉の現場への配布とともに難病患者とご家族に届けたいと考えました。
でも難病患者の情報や対策は都道府県所管のため市から直接対応できません。そこで必要枚数、封筒と糊、郵送切手、封入作業人員などを整え、県に持ち込み、配布してもらいたいと申し入れました。でも結果は「できない」でした。最終的には「難病患者やご家族で必要な方は市役所に申し出られたらお渡しします」とお知らせして希望者にお渡しました。
コロナ禍という有事の状況下、難病患者もご家族も含め市民を守るのは市長の仕事です。もっと身近で迅速に最適の対応ができるように改めることも今後重要になると感じます。
全ての人が少しでも心豊かに暮らせるよう、小さくとも確かな改善の歩を進めたい。そんな願いを胸に師走を迎えます。

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