■「梅雨の晴れ間に」
6月の雨の中、美しく凛と咲く紫陽花は梅雨の風物詩とも言える存在です。花びらは多くの小さい『がく』で構成されています。同じ株でも花の色が異なることがあり、さらには時間の経過とともに色が変化していくという面白さもあります。それぞれの花びらが融合し、多様な色彩がつながって美しい風景を創り出しています。
私たちも一人ひとりが異なる存在であり、個々の文化や背景もさまざまです。人々が集まり、学校・職場・地域などを構成し、社会で暮らしています。そして、すべての人が人間らしく生きる基本的な権利を持っています。さまざまな年齢、国籍、性別の人、障害のある人ない人も、いろいろな人たちがいろいろな思いで共存しています。
一人ひとりにできることは、無自覚に無責任な言動や行動をしていないか、関心を持ち、対話し、理解し、互いの違いを認め合うことです。そして尊重した上で、なおもお互いにつながることで、偏見や差別の問題を減らし、新たな発想や解決策を見つけ出すことができるのではないでしょうか?
紫陽花を通して、人権について考えてみましたが、多様な私たちが共存して織成す社会こそが、人間の尊重と自由が守られ、私たちが私たち自身でいられると思います。美しい紫陽花の下で季節を体感しながら、人に優しい社会を実現できる日を目指しています。
社会教育指導員 宮下(みやした)
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