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Parliament議会だより(6)

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佐賀県大町町

■民間医院の閉院に伴う受診態勢の確保について 早田康成
▽議員
町内にある民間の医院が、来年1月をもって閉院することとされている。町内の3つの内科関係の医療態勢から1つなくなることになる。近隣住民にとっては今後の受診態勢が課題となることが考えられる。
今、当該医院におかれては、今後の受診先について患者の希望により、町内、町外の他の医院、病院へ受診先が紹介されているところである。
今後、車両移動で町内又は町外への受診が可能な受診患者は、特に問題はないが、将来を見据えた医療機関の確保が課題であり、当面は移動手段が制限される高齢者等の受診態勢にある。町バス等のサービスはなされてはいるものの、疾病に関わる住民の不安を解消し、住みよい町づくりには一考を要する問題と考える。
これまでの歴史上において、古くから変わらず人が望むものは、治安の維持・確保、教育の推進及び医療施設の充実である。
その中の医療については治安、教育とは若干異なり、厚労省の令下において公共機関と民間医療機関相互で構成されている。我が国では、数年前に「地域医療構想」が施行された。患者数、病床数及び受診科目等が充実した病院を中心として、当該地域に分散する医療機関から高度診断が必要とされる患者の受け入れを行い、地域の医療業務の効率化が図られている。
その当該地域に分散する医療施設は、ほとんどが民間医療施設である。大町の閉院する医院もその中の構成医療機関であり、今後、地域の医療の継続、推進の考え方から、次の要領による働きが要求されると考える。
(1)町内における民間医院の開設について
閉院される当該医院は、福母の2医療施設とともに、たくさんの地元住民がお世話になってきた。その一つの医院がなくなることは、町内における受診態勢の弱体化と言っても過言ではないと考える。
要旨で申し述べたとおり、便利な移動手段がある患者さんに特に問題は生じないところであるが、移動することが困難な状況に置かれている町民には、今までと変わらない身近な医療施設が望まれるところである。
そのための対策として、町内で医院を開設していただく医療関係者の探索に努める作業が、行政側に求められることについて、町としての考え方について伺う。
(2)診療所開設の依頼について
旧大町町立病院の閉院に際し、診療所が設けられた。当該診療所は、3年間の営業で閉院となった。ここで理由について関知するところではないが、来年1月までで閉院するとされる当該医院の患者は、身近にある診療所が開設されることになれば、診療所への受診を望むのではないかと考える。
診療所の再設置について検討していただく必要性についての考えを伺う。
(3)町バス運行の増強について
現在でも町バスは運行されているところではあるが、閉院に伴い、当該医院の受診患者は町外への通院が少なくないと聞く。それぞれの病状にあった医療機関への通院ができるサービスを提供できるような態勢の見直しが必要と考える。地域おこし協力隊およびライドシェアー等の導入を検討するなど、町としての、将来の町づくりにも関係してくる問題である。町の考えを伺う。
(4)伝染性疾患等の不測事態に対する診療について
今回のコロナ禍対応について、閉院される医院は献身的な診療を行われ、町民の命、健康を守っていただいた。伝染性の疾病が発生した際、医療機関が減少することにより、町内の医療機関に殺到、パニック状態になる可能性も否定できない。
不測の事態を想定した場合は、町内患者の受診先等、県の医療関係者、その他、協力していただける医療機関との緊急医療態勢について、臨時診療所開設等に関する事前協議も必要かと考えるが、その際の町の対応についての考えを伺う。
▽町長
(1)・(2)町に何かできることがあれば、敬意を持ってお手伝いさせていただきたいというふうに思っています。医療過疎状態になってはならないと強く思っており、そうならないように全力を尽くしていきます。患者さんをほかの病院に紹介されている。あるいは紹介された段階であります。現時点で町が動くというのは性急過ぎるのではないかと感じています。
また、町が表立って動くということは、ほかの病院等への経営的な影響も十分に考慮する必要があります。いろんな思いも我々もあるわけですけれども、慎重にならざるを得ないと思っています。
▽企画政策課長
(3)町バスの運行につきましては、持続可能な公共交通として、JRや路線バス、タクシーなどとの接続と共存を考えながら、自動車の免許を持たない方や自由に運転することができない高齢者など、町内での移動手段が制限される方に対する日々の移動手段について確保することを目的としており、町バスを他の市町まで広げることは、公共交通に影響を与えかねず、現在のところ考えていません。
▽子育て・健康課長
(4)引き続き、町は、県や武雄杵島地区医師会等と協力して医療機関との情報共有や町民に対して正確な情報提供を行い、町民の命、健康を守るため適切な医療を受けられるよう努めていきたいと思います。

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