決算は、監査委員の審査を受け、議会の認定後、市民の皆様に公表することが義務付けられています。決算は、令和5年9月議会において認定を受けましたので、ここにその概要を公表します。
■一般会計 歳入
市の基本的な行政を運営するための令和4年度一般会計歳入決算は、前年度と比較して1.1%増加しました。増加した主な要因は市税、県支出金、繰越金です。一方、減少した主な要因は減収補填特別交付金の廃止による地方特例交付金のほか、国庫支出金、寄附金、繰入金、財産収入が減少しました。
○特別会計
国民健康保険では、歳入で前年度と比較して1.6%増加しました。主な要因は国民健康保険基金繰入金の増加です。歳出では、一般会計への法定外繰入金返還金が増加しました。
後期高齢者医療では、歳入で前年度と比較して5.9%増加しました。2年ごとに改定される保険料が均等割と所得割において改定され増加したものです。歳出では保険料の増加に伴い、佐賀県後期高齢者医療広域連合への納付金が増加しました。
特別会計の「農業集落排水事業」、「公共下水道事業」、「浄化槽事業」の下水道事業は、令和4年4月1日から公営企業会計法適用へ移行し、特別会計を廃止しました。
また、「嬉野第七土地区画整理事業費」、「嬉野第八土地区画整理事業費」については、保留地処分金事業を実施するために借り入れを行っていた市債の償還が令和3年度で完了したため、特別会計を廃止しました。「嬉野温泉駅周辺土地区画整理事業費」は、九州新幹線西九州ルートが2022年(令和4年)9月23日に暫定開業したことに伴い令和4年度の上半期に事業実施が必要であったため、令和3年度からの繰越事業を含め歳入・歳出ともに決算額が増加しました。
[決算の規模]
[下水道事業会計]
資本的収入及び支出決算報告資本的収入額(翌年度へ繰越される支出の財源に充当する額464万円を除く。)が資本的支出額に不足する額1億8,115万円は、引継金3,912万円、当年度分消費税及び地方消費税資本的収支調整額1,479万円及び当年度分損益勘定留保資金1億2,724万円で補填した。
問合せ:
塩田庁舎 財政課【電話】0954-66-9114
嬉野庁舎 環境下水道課【電話】0954-42-3317
■一般会計 歳出
令和4年度に使ったお金(一般会計)は205億1,620万円です
歳出決算額は前年度比で2.4%増加しました。農林水産業費(産地生産基盤パワーアップ事業)、商工費(新型コロナウイルス感染症関連緊急対策事業)、土木費(嬉野温泉駅周辺整備事業)、災害復旧費(令和3年8月豪雨災害復旧)などが増加した主な要因となっています。一方、減少した項目は、総務費(ふるさと応援寄附金事業、基金積立金)、民生費(住民税非課税世帯等や子育て世帯への給付金事業)、消防費(令和3年8月豪雨避難所運営)、教育費(情報通信ネットワーク整備事業、情報機器整備事業)が減少しました。
○財政主要指標
・財政力指数は、市町村の財政力を示す指数で、1に近いほど財源に余裕があるとされています。
・経常収支比率は財政構造の弾力性(余裕)を判断するための指標として用いられ、80%を超えると弾力性を失いつつあるとされています。
・実質公債費比率は、資金繰りの危険度を示した指数で、市の財政規模に対する「一般会計、特別会計、一部事務組合の公債費(借金の返済額)に対して、一般会計から支出した額」の割合です。値が低いほど借金返済の負担が少ないことになります。
・将来負担比率は、将来の財政を圧迫する可能性が高いかどうかを示した指数で、市の財政規模に対する「一般会計の借入金や、将来支払う可能性がある市の負担額などの現時点での残高」の割合です。値が低いほど将来の負担が少ないことになります。
○市債等の残高
一般会計は、令和4年度の借入額は昨年度より増加しましたが、元金償還額も増加したため、償還額が借入額を上回り市債残高は減少しました。特別会計では、下水道事業が企業会計へ移行し大幅に減少したものの、企業会計を含めた全会計合計において、確実に償還を進めたことにより市債残高は減少しました。
今後も行財政改革を推進し、より一層の効率的な財政運営に努めます。
[財政主要指標]
[市債等の残高]
※市債の種類によっては、償還額の一部に対して交付税措置があります。令和4年度決算では一般会計、特別会計、企業会計の元利償還額の合計は18億9,808万円でしたが、そのうち12億4,911万円は普通交付税により措置されています。
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