■ポンプの運転調整とは?
堤防の決壊(けっかい)や越水(えっすい)による六角川・牛津川の河川の氾濫による災害を防止するため、排水ポンプの運転を停止することです。
・洪水時にポンプの運転調整を行わなかった場合
→河川の水位が高くなり、決壊や越水による危険度が高くなります。
・洪水時にポンプの運転調整を行った場合
→河川の水位上昇を抑制するため、ポンプを一時的に停止し、内水排水を規制します。
洪水時は、雨が降ることにより河川の水位が上昇し、堤防が耐えられる最高の水位(H.W.L)を超えると、決壊・越水が生じ、地域にとって壊滅的な被害を招く恐れがあります。
このような状況を回避するために、ポンプの運転調整を実施します。
○H.W.L(ハイウォーターレベル)とは…
堤防が耐えられる最高の水位。
河川の水位がH.W.Lを超えると堤防が決壊したり、あふれたりする危険があります。
六角川・牛津川は、流域でポンプ排水量約360立方メートル/sの排水機場が整備されており、洪水時による河川水位への影響は無視できないものとなっています。このため、河川氾濫による甚大な洪水被害を回避するため、最終的な手段としてやむを得ず実施するものです。六角川流域ではこれまで平成21年7月、平成24年7月、平成30年7月、令和元年8月および令和3年8月に運転調整を実施してきました。
ポンプ運転を停止する条件:
・条件(1)…各排水機場地点で六角川・牛津川の河川の水位(外水位(がいすいい))がH.W.Lを超えた場合
・条件(2)…各排水機場の下流地点において、六角川・牛津川の河川の水位(外水位)がH.W.Lに達した場合
・条件(3)…各排水機場の下流地点において、堤防の決壊、越水、漏水(ろうすい)など重大な災害が発生する恐れがある場合
ポンプ運転を再開する条件:雨域(ういき)や潮位(ちょうい)の影響から、増水の恐れがないと思われるとき
地域によって条件が異なります。図をご確認ください!
※排水機場位置図および運転調整の判断基準となる水位観測所は本紙9ページをご覧ください。
問合せ:
・建設課【電話】37・6120
・国土交通省 九州地方整備局 武雄河川事務所 管理課【電話】0954・23・5151
■牛津川の治水対策の取り組みについて
牛津川では令和元年8月に発生した洪水において、堤防からの越水や排水ポンプの運転調整(停止)が必要となり、大規模な浸水被害が発生しました。
そこで、現在、武雄河川事務所では令和元年8月洪水への対応として、緊急的に以下の4つの治水対策を進めています。
○4つの治水対策
(1)牛津川遊水地の整備
(2)堤防の整備(引堤)
(3)ヨシ繁茂抑制の整備
(4)河川内の掘削
この治水対策を行うことで、牛津川の既往最高水位を記録した令和元年8月洪水と同じ規模の洪水が発生した場合でも、堤防からの越水を防ぎ、安全に洪水を流下させ、排水ポンプの運転調整(停止)の回避を図ります。
問合せ:
・建設課【電話】37・6120
・国土交通省 九州地方整備局 武雄河川事務所 流域治水課【電話】0954・23・5151
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