■子育てには「アタッチメント」が大切です!
「アタッチメント」(愛着)という言葉を聞いたことはありますか。これは、子どもと養育者の間の情緒的なつながりのことです。乳幼児期に形成することで「自分は守られている・愛されている」と安心感を得る事ができます。
また、後の対人関係に好影響を与えたり、好奇心・協調性・頑張る力・自己抑制・自己主張などの「学びに向かう力」の土台となります。
▼どのようにしたら形成できる?
アタッチメントを形成するには特別なことは必要ありません。基本的には、多くの保護者が日々お子さまと接しているようなコミュニケーションがとても大切です。
例えば、子どもが泣き出したら「どうしたの?」と寄り添うこと。あるいは転んでしまったら「痛かったね」と子どもの気持ちに共感してなぐさめてあげること。そうした、子どもとの心の通い合いによりアタッチメントが形成されます。
▼アタッチメント形成につながる保護者の役割
▽「安全な避難場所」になる
子どもが怖さや不安を感じた時に、その気持ちに寄り添い、落ち着かせると、子どもの心は安定します。
▽「安心の基地」になる
子どもは保護者を「基地」にして、遊びや探索に出ていき、そこでさまざまな経験を深めていきます。それが「学びに向かう力」につながります。
▼虐待とアタッチメント
本来、アタッチメントの対象となるべき養育者から虐待を受けるということは、虐待行為によるトラウマ(心的外傷)を受けるとともに、守られるべきアタッチメント対象をも失うという二重苦を体験する事になります。アタッチメント形成ができなかった子どもは、感情を適切に表出し制御する能力がうまく育たず、暴力的な問題行動やひきこもりが増える傾向が認められています。そして、将来にわたる対人関係全般に問題が生じることが少なくありません。
■今、里親が必要とされています。
親による虐待などにより、自分の家庭で暮らすことのできない子どもが、県内には約280人います。
そのような子どもたちはアタッチメント形成ができていないことが多いです。そのため、里親などの特定の人が親代わりとなって寄り添って支援していくことが大事になります。
里親には数日~数カ月の短期間だけ子どもをみていただく「養育里親」もあります。里親に登録してみませんか。
里親についてのお問い合わせは佐賀県里親支援こねくと【電話】0955・73・1988
詳しくは子育て支援課
【電話】25・9200
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