◆再び“新型コロナウイルス感染症”について
またか!と、いやになりますが、再び新型コロナウイルス感染症が流行しています。今回の流行は第11波と言われています。今年の春頃は、脊振診療所では患者さんはほとんど見られませんでした。しかし最近は患者さんがたびたび来られるようになり、流行の波が来ていると実感しています。
正確には分かりませんが、全国で毎日数万人の感染者が出ていると推定されます。大流行です。全国の平均より、九州でより多く流行しており、とりわけ佐賀県は全国でもトップクラスです。
現在流行しているコロナウイルスはオミクロン株から変異して生まれたKP.3という新株です。感染力は強いし、免疫をすり抜ける能力が高い(一度、感染しても再感染しやすいし、ワクチンが効きにくいかも?)ということですが、症状的にはこれまでのオミクロン株と変わらないという。
10月1日から、新型コロナワクチンの接種が再開されます。新ワクチンは日本の製薬メーカーが製造したものです。
ワクチン接種はこれまでのように無料ではなく、有料となります。ただし65歳以上、および60~65歳未満で重大な基礎疾患をお持ちの人には自治体から補助があります。3カ月後に2回目の接種がすすめられています。これまでのワクチンは5~6回打っても感染例があったように、感染予防の効果がはっきりしませんでした。はたして新しいワクチンの効果はどうでしょうか、気になるところです。
抗ウイルス薬も3種類出来ています。もし新型コロナにかかっても、インフルエンザにタミフルという抗インフルエンザ薬があるように、抗コロナ薬があります。この薬には保険が使えますが、それでも非常に高価です。最も安いゾコーバという薬は1錠が約7,400円です。1日2錠を5日間服用すると、3割負担でその薬代は22,000円、2割負担で15,000円、1割負担で7,500円程度です。重症化リスクの高い患者さんにおすすめです。
このようにワクチンも抗コロナ薬もかなり高価です。このような高価な医療を受けるかどうかは基本的には個人の自由です。しかし、基礎疾患のない元気な人においては、ワクチンも抗コロナ薬も必要ないと、私は思っています。
現在第11波の流行中ですが、11波ともなれば、さすがにマスコミも騒がなくなりましたね。ともあれ、この感染症は今後も永く存続することは間違いなさそうです。
国民健康保険脊振診療所 牛島 幸雄
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【電話】59-2321
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