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きままに神埼

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佐賀県神埼市

◆「神埼よいとこ」
神埼は古代から常に人の往来と定住があった豊かで栄えた所ですが、今もその昔のことを知るひとつに、「地名」があります。
平ヶ里や石井ヶ里など古代条里制の名残の地名も多く、十条という条も残っています。本来は数字で区分したものが、生活の中で地形などさまざまなものから固有名詞に変化して、神埼の原風景が見えてくる所もあります。集落の中には、その地区の人たちだけが知るしこ名があって、数百年前からの地域の地形や暮らしが分かります。
室町時代に多く作られた神埼の環濠集落というのは、戦国時代に地域ごと、住民ごと全てを堀で幾重にも囲んで取り込んでいた集落で、神埼にはそれが点々とあり、今も集落の中に入ると面影が残っています。
タチ(館)とよばれているところは集落の奥にあり、領主たる指導者の城館があった場所で、姉川や横武など規模が大きい環濠集落に残ります。莞牟田や六丁牟田、大石には、タチではなくヤシキというしこ名で館跡が分かります。小道や通路などにはシュウジとよぶ小路がどの集落にも残っています。
山際の城原には壮大な勢福寺城跡がありますが、モトヤシキ、イチバというしこ名と共にチイジという場所がありますが、チイジは築地の事で盛り土が続いていた土手でこれも戦国時代の名残です。
千代田町には、標高の低い水田地帯ならではのしこ名があって、ナマズダとかヒエダ、ナマコダ、など…風景が見えますね。
その千代田にユウジャク、神埼町神納にはヨジャクとよぶ所がありますが、これは、領主が直轄する所の意味で用作からきたもの…と思われます。
古代から中世と神埼の先人たちの営みを感じる豊かな地…それが神埼です。温暖で住みやすい本当によい所です。

文化財観光案内専門員
執行 真知子

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